【1日1文献】Branch atheromatous disease(BAD)における運動機能・ ADL・脳卒中後うつに関する急性期の経過について#急性期#うつ状態#脳卒中

参考文献:Branch atheromatous disease(BAD)における運動機能・ ADL・脳卒中後うつに関する急性期の経過について
筆者:信岡 由菜(OT)1),徳田 和宏(PT)1),海瀬 一也(PT)1),藤田 敏晃(MD)2)
発行日:2019年
掲載元:第39回近畿作業療法学会
検索方法:インターネット
キーワード:急性期,片麻痺,うつ状態

【はじめに】 
・脳卒中後うつ(Post Stroke Depression: PSD)の発症率は全体の30% 程度とされている.
・一旦 PSD を発症すると,その後の急性期リハビリの進 行に大きく関わり,麻痺や Activities of Daily Living (ADL)の回復にも影響を及ぼすと考えられる.
・そのような背景の中,脳梗塞の中に BAD という病態があ る.
・BAD は穿通枝動脈起始部の粥状動脈硬化に起因 する脳梗塞とされており,梅村ら(2008年)によると BAD はテント上で23%, テント下で41.7% 入院後も 症状が増悪すると報告されている.以上のことからも, 症状が変動する BAD の急性期においては,身体的, 精神的ストレスの与える影響が大きいと推測される. 
・そこで,今回,BAD の症状進行の有無により,身体 的,精神的な変化がどのように経過するのか調査した ため報告する.

メモ
・BAD においては,急性期治療のため入院とい う環境の変化に加え,治療や早期リハビリテーション が行われているにも関わらず,症状が増悪する事例も ある.
・麻痺進行群では機能,ADL だけでなく JSS-D にも有意な改善を認められなかったという結果をみて も,BAD は脳卒中の中でも,脳損傷と心因性の与え る影響が特に大きいと示唆される.
・よって,BAD に おける急性期作業療法において,精神状態の評価やア プローチも併用し進めていく必要があるかもしれない.
・Johanne ら(2007年)の余暇活動や Takebayashi ら (2013年)の CI 療法はうつに対しても有用であったと の報告があり,BAD において,これらの手続きを踏 んだアプローチが特異的な効果を示す可能性も示唆さ れる. 

参考URL:
http://kinot39.umin.jp/pdf/abstract/P1-1.pdf 


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