【1日1文献】幼少期における心と体の健康教育#幼少期#健康教育#心と体

参考文献:幼少期における心と体の健康教育
筆者:古田 瑞穂
発行日:2022年
掲載元: 筑紫女学園大学研究紀要, 2022
検索方法:インターネット

メモ
・日本の子どもたちの現状は、「運動やスポーツが好きな児童生徒の割合が高まったこと、体力の 低下傾向に歯止めが掛かったこと、『する、みる、支える』のスポーツとの多様な関わりの必要性 や公正、責任、健康・安全等、態度の内容が身に付いていること、子供たちの健康の大切さへの認 識や健康・安全に関する基礎的な内容が身に付いていることなど、一定の成果が見られる。 
・他方で、習得した知識及び技能を活用して課題解決することや、学習したことを相手に分かりや すく伝えること等に課題があること、運動する子供とそうでない子供の二極化傾向が見られるこ と、子供の体力について、低下傾向には歯止めが掛かっているものの、体力水準が高かった昭和60 年頃と比較すると、依然として低い状況が見られることなどの指摘がある。
・また、健康課題を発見 し、主体的に課題解決に取り組む学習が不十分であり、社会の変化に伴う新たな健康課題に対応し た教育が必要との指摘がある。」 1)としている。 
・このように、体力低下傾向に歯止めがかかり、なお課題はあるが、心配された体力の低下問題に 対して一応の成果を評価している一方で、健康課題に対して取り組む学習について不十分であると 述べている。

・体力の概念

・鈴木 8)は、心について広辞苑から導き、人間の精神作用のもとになるもの、またその作用とし、 知識・感情・意思の総体、いわゆる知・情・意であるとしている。
・心の働きについて多数あるが、 主として感覚・認識、本能行動・動機付け、学習・記憶、情動、感情が挙げられる。
・その他、意識、 言語、機能、思考などもあるとしている。また、心は脳で生まれると述べ、体の働きをコントロー ルする一方、体の働きの影響を常に受けているとし、脳・心、体の機能は相互座用していると述べ ている。

・滝川 9)は、心とは、と問うことや答えを出すこと自体、心の働きであり、哲学的にも、科学的 にも研究対象にすることが難しいと述べているが、精神医学の立場から、「心は非物質的であり、 自己の中で思考、感情、意思などが自分の個体の中で生起している自分の体験であることは誰も疑 うことがないであろう。
・しかし、何か行動を起こさない限り、他の人には何もわからない。
・目の前 に見える薔薇を他の人も同じ色彩に感じているか、これもわからない。
・このように、ひとりひとり の全く独立した個体の内側で体験される感じや意思の働きをひっくるめて心、ないしは精神と呼ん でいる。」と定義している。 

・さらに、心の発達について、心の仕組みは、個人の脳の内側だけで成り立っているものではなく、 その外側の世界に社会的・協働的な広がりとつながりをもって初めて成立しており、属する社会の 文化次第で精神発達のあり方は多様であると述べている。
・そのうえで、精神発達の基本的な構造と して、心の発達は認識の発達と、関係の発達の2つを上げ、さらに関係は、認識を支えられると述 べている。

参考URL:
file:///Users/wataruisshiki/Downloads/kiyou_P105-113.pdf

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