【1日1文献】認知症患者における意味のある活動提供を目指して#認知症#意味のある作業#BPSD

参考文献:認知症患者における意味のある活動提供を目指して
筆者:田浦 康代(OT)1),佐平 安紀子(OT)
発行日:2020年
掲載元:第40回近畿作業療法学会
検索方法:インターネット
キーワード:認知症,意味のある作業,BPSD

メモ
・今回,認知症患者の望む作業を検討するにあ たり,家人からの情報に沿った聞き取りを行うことで, 本人の興味のある活動を選択することができた
・しか し,認知機能の重症化に伴い,興味の判断がつかない 場面や一貫性のない場面も見受けられ,意味のある作 業を見出す難しさも実感した.
・本人の関心の高い作業 や馴染みのある作業は手続き記憶を活用でき,混乱等 が少ない状態で作業への集中が行える.
・作業のもつ心 地よい感覚や再体験は,快刺激となり,不穏や興奮を 軽減し BPSD 低下に繋がったのではないか.
・また, 自身の作った料理をスタッフに提供する行為は,主婦 としての役割を想起させ,役割の提供や自尊感情の向 上にも繋がったと考えられる.

・藪脇健司(2015)は対 象者の大切な作業が実現するということは,単にその 作業に必要な動作が可能になるということではなく, その作業に含まれる役割を果たし大切な環境と結びつ くということと述べている.
・「意味のある作業」を実 現する為には,その人の生きてきたストーリーを把握 し,具現化された作業を行うことで満足感や充実感を 得ることに繋がるのではないだろうか.
・まず今あるべ き姿での興味を探し,その行為に寄り添うことは BPSD の軽減やその人らしい行動変容が起こりうるこ とに繋がると考えられる.
・今回の介入では座位での活 動が中心であった.今後は身体動作向上にも繋がるよ う,生活全体を捉えた上で立位での作業導入等も検討し,心身共にサポートができる様,介入を続けたい.

参考URL:
https://kinot40.secand.net/file/4-04.pdf 


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