【1日1文献】訪問看護ステーションに勤務する理学・作業療法士の 信念対立と精神的健康の関連#信念対立#訪問看護ステーション#精神的健康

参考文献:訪問看護ステーションに勤務する理学・作業療法士の 信念対立と精神的健康の関連
筆者:井村 亘福井 立基二神 雅一北山 順崇石田 実知子大東 真紀
発行日:2022年
掲載元:日本在宅医療連合学会誌 3 巻 (2022) 1 号
検索方法:インターネット
キーワード:信念対立精神的健康理学・作業療法士訪問看護ステーション

【抄録】
・本研究の目的は,訪問看護ステーションに勤務する理学・作業療法士(以下:訪看 PT・OT)の信念対立と精神的健康との関連を検討することである.
・方法は,訪看 PT・OT 91 名に対して,訪看 PT・OT の同職種,他職種,患者や家族との信念対立が精神的健康に影響するとしたモデルの適合性と関連性を検討した.
・結果,設定したモデルの適合度は良好な値であった.
・変数間の関連性は,精神的不健康と同職種,患者や家族との信念対立は正の関連性が認められ,他職種との信念対立は関連性が認められなかった.
・本研究結果は,訪看 PT・OT の精神的健康の向上に向けて,同職種,患者や家族との信念対立に配慮する必要性を示している

メモ
・訪看に勤務す る PT の離職率は,医療機関に勤務する PT と比 べて高いことが明らかとなっている
・現在,訪看 PT・OT の離職の要因についての 検討はされていないものの,訪看に勤務する看護 師の離職の大きな要因に精神的不健康があり5), 訪看 PT・OT においても,精神的不健康は離職 を促進する要因であることは想像に難くない

・良好な多職種間の連携は, 医療従事者の離職の減少,職業満足度の改善,職 業性ストレスの減少などに寄与することが明らか となっており9),訪看 PT・OT の精神的健康の 向上を考えるのであれば,良好な多職種連携の構 築は重要である.
・しかし,多職種連携に伴う対人 関係上のトラブルなどは,訪看 PT・OT のスト レス源となることも多い10)
・このような良好な多 職種連携の障壁となる「価値観や立場の違いから 生じる対人関係上のトラブル」を信念対立と呼ぶ

・訪看 PT・OT にとって他職種は,業 務内容はもとより考え方が違うという前提があ る.そのため,他職種との信念対立が生じた際に は,その事象に対して考え方を変え,割り切ると いったコーピングが可能であると考えられる.し かし,同職種との信念対立に対しては,そのよう なコーピングの選択ができない.そのため,他職 種との信念対立と精神的不健康は関連が認められ ず,同職種との信念対立と精神的不健康は関連が 認められたと理解できる.

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahcm/3/1/3_3.1_1/_pdf/-char/ja

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