【1日1事例】増加する内科系疾患や multimorbidity を有する要介護者への 介入を見据えた訪問リハビリテーションのリスク管理 #訪問リハビリテーション #内科系疾患 #リスク管理

参考文献:増加する内科系疾患や multimorbidity を有する要介護者への 介入を見据えた訪問リハビリテーションのリスク管理
筆者:平野 康之
発行日:2021年
掲載元:リハビリテーション連携科学 22 巻 (2021) 2 号
検索方法:インターネット
キーワード:内科系疾患, multimorbidity, 訪問リハビリテーション, 病状変化, リスク管理
【抄録】
・超高齢社会を迎え, 訪問リハビリテーション (以下, 訪問リハ) を受給している要介護者は, 老化に伴う身体機能や認知機能の低下にくわえ, 複数の慢性疾患を併存する者も多く, 多種多様な臨床像を呈する. 特に内科系疾患を有する者は, 病状変化や急変を来すことが多く, 入退院を繰り返すことも少なくない.
・ よって, 訪問リハ従事者は, 身体機能の改善のみならず, 全身状態管理や生活指導・支援, 患者教育等の役割も担う必要があり, 多職種と連携した包括的アプローチが重要となる.
・ 本稿では, 訪問リハ対象者の変遷からリスク管理の重要性を再認識し, 対象者の全身状態を把握する手段の一つであるフィジカルアセスメントについて解説する.
・ また, リスク管理能力を高めるための方策や臨床における実践方法についても示し, 安全で質の高いリハビリテーション実践の足掛かりとする.

メモ:
・令和2年版高齢社会白書によると,要介護者の介 護が必要になった主な原因は「認知症」が最も多 く,次いで「脳血管疾患」,「高齢による衰弱」,「骨 折・転倒」と続いている .近年は,これらの主な原因にくわえ,認知症やフレイル・サルコペニアの 合併等を有する要介護者が増加しており,複雑な臨 床像を呈することも少なくない
・multimorbidity は「2つ以上の慢性 疾患が併存している状態」のことを指す.例えば, 要介護者の診断名に慢性心不全,糖尿病,認知症, 大腿骨頚部骨折と記載されていた場合,これら4つ の疾患は「複数の主たる慢性疾患を有する状態」で あることから multimorbidity に該当する
・要介護者が multimorbidity に該当する場合,複数 の診療科を受診することが多くなるため,必要以上 に多くの薬剤が処方(ポリファーマシー)されたり,一つの疾患に対する治療が別の疾患に対して有 害な治療になったりする可能性があり,治療方針の 決定やリハビリテーション介入に当たって何らかの 問題が生じることが懸念される.
・リスク管理とは,「不測の損害が組織に与える悪 影響を,最小限に抑えるための意思決定を行い,実 行するプロセス」である
・在宅看護業務のなかで重要な項目は,バ イタルサイン,意識レベル,皮膚観察,浮腫,努力 性呼吸,精神機能と意識レベル,浮腫,循環器系の 聴診,触診等であると報告されている

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/reharenkei/22/2/22_67/_pdf/-char/ja



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