【1日1文献】兵庫県内における福祉用具に関する調査報告 ~兵庫県作業療法士会 地域ケア推進委員会における 平成29年度受託事業調査より~#福祉用具#多職種連携#地域

参考文献:兵庫県内における福祉用具に関する調査報告 ~兵庫県作業療法士会 地域ケア推進委員会における 平成29年度受託事業調査より~
筆者:酒井 達也(OT)1),長倉 寿子(OT)2),門脇 誠一(OT)3),小南 陽平(OT)4), 佐野 善章(OT)5)
発行日:2019年
掲載元:第39回近畿作業療法学会
検索方法:インターネット
キーワード:福祉用具,関連職種

【はじめに】 
・作業療法士(以下,OT)は本人の心身機 能の改善のみに捉われず,その人を取り巻く環境の調 整や整備にも重点を置き支援している.
・在宅サービス を提供する介護支援専門員(以下,CM)や介護職等も 同様で,自立支援を考える上で福祉用具を活用する事 は,在宅生活の継続をも左右する欠かす事のできない 重要な視点である.
・こうした現状に基づき,筆者等は 介護保険制度の要である CM が福祉用具を貸与・購入 支援をしている状況及び活用状況を明らかにし,自立 支援に向けた福祉用具の活用に OT がどの程度関与し ているか等の実態を明らかにする為調査を実施した.

【考察】 
・今回の調査から,要介護2の利用者が最も福 祉用具を活用しており,CM は福祉用具を活用する際 「利用者の ADL や IADL の自立」や「本人の安全確 保」に配慮している事がわかった.
・また,約半数と 少ない結果ではあったが,自立支援を目的に福祉用具 を変更している事から,福祉用具を活用し少しでも自 立した在宅生活を続けられるよう生活課題の解決に取 組もうとしていると考えられる.
・一方,CM は OT が 福祉用具や環境等の提案と支援ができる職種であると いう理解が高いにも関わらず,福祉用具を選定する際 に相談する職種が福祉用具専門相談員や理学療法士が 多かった事から,OT が福祉用具に関して十分に関与 できていない状況も考えられる.
・また,自立支援にお いて福祉用具の活用は「他職種連携」が重要と認識 されている.
・日本作業療法士協会が作成した「医療・ 介護連携に向けた福祉用具導入マニュアル」(2014.3) の中でも,連携を行なうには生活目標を明確にし,そ れを共有する事が必要とある.
・これを実現する為にも, 支援側の質の向上はもちろん,職種間の相互理解や支 援体制を構築し,利用者の身体状況に応じて適切な時 期にスムーズな能力評価と用具の選定を行なえるリハ 専門職との協業は重要と考える.

参考URL:
http://kinot39.umin.jp/pdf/abstract/P8-5.pdf 

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