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子どもたちと給食を一緒に食べる日。Come dine with me day

とある日、親が学校給食を子どもたちと一緒に食べる日が設けられた。と言うのも変えたばかりの新しいケイター(仕出し屋さん的な?)が前より不評で、午前中にケイターとの話し合い、正午に給食を一緒にとることを学校が提案したからだ。
給食に関する前の記事はこちらをクリックしてどうぞ。

ヒーリングダイエットコーチの資格を持つ私は、基本的に健康オタクなので、ケイターがどんな思いで給食を作っているのか、素材はどこから来るのかなどなど、とても興味があり朝のミーティングから参加した。
まず、ロンドンは特に宗教やダイエットの理由で食べられる物が限られている子たちがいるので、お肉、野菜オプションの他にミドルオプションというものがあり、それはパスタかジャケットポテトとのことだった。
説明しよう!ジャケットポテトとは、立派なイギリス料理、ベイクドポテトのことだ。ベイクドポテト用の大きめなじゃがいもをオーブンでゆっくりじっくり焼き、ホカホカのじゃがいもの上にベイクドビーンズが載せられる。ベイクドビーンズとは、イングリッシュブレックファーストには必ず出てくる、インゲン豆を甘辛く煮たものである。
そのミドルオプションに加えてサラダバーにフルーツバー、手作りのパンはおかわり自由とのこと。おー、素晴らしいではないか!しかしミーティングで分かったことは、おかわり自由なことを親も生徒も校長先生すら知らなかったことだ。全然情報伝達ができていなかったのだ。

私たちの時代の日本の小学校の給食は、給食係が給食センターに行き、食事が入ったお鍋やらを教室に運び込み、給食係が一人一人によそうというものだったと思う。しかしロンドンでは、講堂みたいなところに学年ごとに分かれて行き、ディナーレディーと呼ばれる人たちから一人一人給食をもらいに行く。このディナーレディーがこれまた愛想がなく校長先生すら近づくのが怖いとのことで、ミーティングでまずディナーレディーを近寄りやすく教育してくれという話になった。食育を期待して行ったミーティングだったのだが、それとは程遠い話し合いだった。

給食の時間になり、子どもたちと並んで講堂に行った。その日のメニューはスパゲッティボロネーゼ、ベジ対応スパゲッティ、ジャケットポテトだった。ジャケットポテトを食べたかったが、見るとベイクドビーンズがなく上にチェダーチーズを載せられるだけで、チーズをあまり好まない私にこれは無理だ、結局私はスパゲッティボロネーゼを選んだ。パスタソースはとても美味しく、おー!やるではないか!!しかしパスタそのものは激ゆるで、英語で言うsoggyだった。アルデンテ知らずだ。手作りパンはとても美味しく、中に入っているキャラウェイシードの味が絶妙だ。プディング(イギリス英語でデザート)のキャロットケーキは絶品だった。全体的に見てもとても美味しい給食なのに、なぜ息子は食べないのか。

その日目にして初めて知ったのだが、給食を食べる子たちは手をあげて許可を得ない限りプレイタイムの時間を取れない。休憩時間が一番長いお昼休みですね。それがお弁当持参の子たちは天気が良ければ木の下でピクニックしてもうお昼を食べる時間その瞬間から自由なプレイタイムになるのだ。なるほど息子は自由を求めて毎日お弁当にしてくれということだったのだなと納得した私は、これからもどんなに二日酔いでもお弁当を作ることにした。

※食べた食器類は自分で片付ける、の写真。しかしすごい残飯の量だ。残飯は一応区が引き取ってくれるのだが、この残飯で何をしているかは分からない。

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