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子供の「好き」は守りたい。

うちの小2の息子はASD(自閉スペクトラム症)です。
ASDとは発達障害の一種で、対人関係が苦手だったり、強いこだわりがあったりという特徴があるそうです。

息子にもやはりこだわりがあり。目に見える物、特に数字への執着は並ではありません。暇さえあれば超越数がどうの代数的数がどうのと話を振ってきます。もうこちらが色々教えてもらう立場になってます。
反対に目に見えない物、例えば人の心をくみ取るのが苦手です。小さい頃は興味本位でお友達の作ったブロックを壊すことも。こちらがハラハラすることがしょっちゅうありました。

並んで待てない。
離席してしまう。
お友達に怪我をさせた。
今まで幼稚園や学校から報告を受けるたびに私は辛くて何度も泣いてきました。

中でも幼稚園でのある出来事が、私にとっては一番トラウマとして残っています。
息子が絵本を破ってしまい私が叱っても伝わらなかった時のこと。
そばにいた副園長が突然息子を大声で怒鳴りつけました。息子は肩をビクッとさせ怖がっていました。そして副園長は私に向かって「あなたのこーんなしつけ方じゃ弱いわよ、怒る時はこれくらいしなきゃだめよ」と言いました。ご丁寧に私のモノマネまで付けて。
さらに「そんなに数字に強かったら他の子と差が開いてかわいそうでしょ。数字の勉強はやめたほうがいい。」とまで言われました。
あの時の副園長の得意げな顔ったら。思い出すたび心がガンガン叩かれるような気持ちになります。

転機が訪れたのは今年(小学2年)に入ってから。
支援級に入ったこと、放課後等デイサービスに通うようになったことで息子は変わりました。
きっと自分のペースが乱されないことがよかったんだと思います。息子の怒りっぽさが軽減され、ニコニコ顔が増えました。明るい声で「ただいまー!」と帰ってくるようになりました。さらに親友と呼べるお友達もできました。

環境や周りの人によってこんなに変わるもんなんだなぁ。

もっと早くに周りに頼っていれば…とクヨクヨしつつも、息子が穏やかになってきたことにほっとしています。
周りの方々の手助けには本当に感謝です。


先日、こんなことがありました。
息子の数学好きについて気になってメンタルクリニックの先生に相談してみたんです。すると、
「得意なことはどんどん伸ばしていい」とのお言葉。
そうそう。そうなんですよ。
家でも褒める機会が増えるし、本人の自信にもつながってます。
数学の話題で親子で盛り上がったりするのでいいコミュニケーションツールにもなっています。
人一倍苦手なこと(=コミュニケーション)があって落ち込むことが多い分、好きなこと得意なことでたくさん褒めてあげたい。
自分の教育理論を押し付けるだけの副園長の言葉になんか悩む必要なかったんです。


子育てはまだまだ続くし、これからも辛いことがきっとやってくる。
そんな時でも、息子の好きな話に耳を傾けることだけは忘れたくないな。そんなふうに思っています。

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