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BATIC(国際会計検定)とは?

このページでは、2021年にリニューアルされたBATIC(国際会計検定)について、日商簿記3・2級との相違点を含め、お伝えします。

・BATICってどんな資格なんだろう? 気になるけど情報が少ないなぁ。
・USCPAはハードルが高すぎるけど、英文会計の勉強をしてみたい。
・TOEIC以外にも、ビジネスで評価される英語系の資格があるなら挑戦したい!

どれか一つでも当てはまる方は、ぜひ最後まで読んでいって下さいね。

BATICとは?

BATIC(バティック)とは、東京商工会議所が2001年より実施している検定試験です。正式名称は、国際会計検定(Bookkeeping and Accounting Test for International Communication) と言います。

2021年度に試験制度がリニューアルされ、「基礎的な簿記知識の理解」に主眼を置くようになりました。『英語版の日商簿記』という位置付けでしょうか。

選べる試験方式

BATICの試験は、自宅で受験するIBT方式と、テストセンターで受験するCBT方式の2種類があります。2021年度は、IBTとCBTで試験スケジュールが異なりました。私はスケジュールの関係で、CBT方式を利用したのですが、2022年度からはIBTとCBTの受験期間が統一されるそうです!これは助かります。

東京商工会議所・ニュースリリース

受験料の違いに注意

IBT方式 5,500円
CBT方式 7,700円(事務手数料 2,200円込み)

IBTよりCBTの方が受験料が安いので、自宅受験の環境が整っているならIBTがお得ですね。なおスコアレポートは無料でダウンロードできますが、「合格証」は有料です。

日商簿記検定との違い

私は2021年に、日商簿記3・2級を取得しました。その後、BATICの勉強をしてみて気づいた、日商簿記との相違点をお伝えします。

試験時間

日商簿記の場合、2級の試験時間は90分、3級の試験時間は60分です。一方、BATICは70分です。BATICには工業簿記が含まれていないので、時間配分さえ間違えなければ、解き終わると思います。(私はやらかして、最後まで出来ませんでしたが…💦 後述しますね。)

試験形式

BATICは、IBTでもCBTでもパソコンの画面に問題が表示されます。簿記の統一試験のようなペーパー試験はありません。簿記のネット試験の場合、A4の計算用紙が2枚配られましたが、BATICは1枚です。残りスペースを常に考えながら下書きしなければならないので、ちょっとストレスでした。

スコア制

簿記は合格・不合格の判定が出ますが、BATICは400点満点のスコア制です。得点に応じて、Entry(200点以上)、Middle(320点以上)、Advanced(360点以上)という称号がもらえます。

出題内容

日商簿記の2級まで勉強をしたことがある方なら、公式テキストを読んで「意味不明!」となることは基本的に無いと思います。しかし次に紹介する内容は、私が2級を受けた際には(たぶん)習わなかった内容で、BATICで初めて知りました。

・減価償却の級数法(Sum-of-the-years' method)
定額法、200%定率法(BATICテキストでは2倍定率法と呼ばれています)、生産高比例法に加え、級数法というやり方が登場します。ここで詳しくは書きませんが、簡単なので大丈夫です。

・支払い条件の省略
たとえば、Terms:3/10,n/30 だと「30日後に満期、10日以内の支払いで3%の割引」という意味です。テキストにはサラッとしか登場しないのですが、普通に試験で出て焦りました笑。

・基本的な前提とGAAP(Basic Assumption and GAAP)
言われてみると確かにそうだな、という簿記・会計の原則やルールが文章でまとめられています。機関の名称なども出てきますが、ひたすら暗記するだけです。

・財務諸表分析(Financial Statement Analysis)
株式投資や外務員試験の勉強をされた方ならご存知の指標類が出てきます。大半は知っていたのですが、覚えていた物と名称が少し違ったりして、若干混乱しました。公式を暗記するだけなので、初学の方も安心してください。

・社債発行の会計処理
個人的には、これが一番、理解するのに時間がかかりました。定額法ではない社債の減価償却のやり方を学びます。私が簿記2級をやったときは、社債を買うことはあっても発行する側の問題に出会ったことがなかったので、驚きました。

1年が360日だったり、日商簿記とは勝手が違う点が他にもいくつかあります。とはいえ「ほうほう」とテキストを素直に読み進めていけば、次第に慣れました。英単語の意味も、最初はわからなくて何度も確認しましたが、問題集をやっている間に覚えました。

初受験の結果

2022年2月に受験したCBTの結果は、以下の通りでした。

296点でEntryレベルです。Middleはとれるだろう、と思っていたので悔しいです。自分の実力を過信していました。思うように点数が伸びなかった原因について、次のように考えています。

試験を振り返って

・時間配分のミス
前半で時間を使い過ぎ、最後まで解き終わりませんでした。当然、見直しもできていないので、ケアレスミスもあったと思います。

・本番形式での演習不足
最新の公式問題集についている「総合練習問題」を3周して全問解けるようにはしていました。しかし本番形式での実践問題が他に手元になかったため、ペース配分が身についていなかったのだと分析しています。

・実力の過信
前述の「総合練習問題」をやった感じ、そこまで難しいと感じなかったので、まぁなんとかなるだろう、と甘く考えていました。しかし、もっと危機感をもって取り組んでいれば、結果は違ったと思います。

リベンジに向けて

今回は、改定後の最新問題集・テキストのみを使って勉強しました。しかし、演習問題の量が足りないと感じました。そこで、次に受験勉強をはじめる際には、改訂前の問題集(Subject1)を購入し、活用しようと考えています。
スピード感をもって解く練習が足りなかったので、50分で解き終わることを目標に演習に取り組みます。またテキストで少ししか触れられていなかったり、問題集に出ていない項目でも、疎かにせずきちんと覚えるよう、自分に言い聞かせます笑。
そしてAdvancedを取り、次でBATICを卒業することを目指します。

まとめ

このページでは、BATIC(国際会計検定)についてお伝えしました。最後に、要点をおさらいしましょう。

・BATICとは、東京商工会議所が実施している検定試験。
・自宅受験のIBTとテストセンター受験のCBTから選べる。
・試験時間は70分で、計算用紙は1枚のみ。
・工業簿記が出ない。
・簿記2級では出題されない処理方法、会計の基礎知識、指標などが含まれる。

以上になります。参考になったよ、という方は「いいね」やフォローをして頂けると嬉しいです!最後まで読んで下さり、ありがとうございました。






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