見出し画像

挨拶の良さ

自分は少年の瞳を持つ純真無垢な14歳なのですが、世を忍ぶ仮の姿としてはそういうわけではありません。

免許証も持っているし(ペーパードライバーだが)、保険料も払っているし、給与明細から税金を引かれているし、パチンコや競馬だってできるわけです。つまりはいい大人です。郵便局に行けば生命保険の案内をされるし、健康診断の項目もなんか今年から増えました。

そんないい大人になって幾分かの年月が経った最近になって思うのが「挨拶って大事だな」ということです。

いやおまえそれ、幼稚園児の時点で教わるでしょうがという話ですが、卒園して20……年後(まだ30年は経っておらん)の今になってようやく気づきましたね。

数年前までは、ただただめんどくせえな、という認識だったし、「笑顔で明るくみんなであいさつ」みたいな標語にはどちらかというと嫌悪感を示していたほうでした。でも、人はひとりでは生活していけないし、必ずどこかで誰かに頼っているのです。


例のアレのせいで、遠くへ旅行するということが困難になり、その代わりに近所を散策することが増えました。

近すぎて逆に行くことのなかったたこ焼き屋でテイクアウトを買ったり、以前は必要なものを見つけたらそれだけ買って出て行った100円ショップをじっくり見て、たぶん性能的にはしょぼいんだろうけど、今時はワイヤレスイヤホンまで100円で買えるんかいなと思ったり。

たまにはどっかに出かけないと絶望してしまうんじゃないかと思いきや、案外そうでなくても楽しいことや面白いことはあって、それは、たこ焼きを作ってくれる人や、商品の陳列をしている人や、レジを打っている人のおかげ。

もちろん本当はまた関東に行ったり、道後温泉や別府温泉に行きたいし、ウォータースライダー付きの銭湯とドラえもんの空き地がある富山県にも行きたいのですが、それがないと生きられないというわけでもない。

だからこそ、フツーの特になにもない日常をつくってくれる人に感謝を……といっても、自分はHIKAKINさんやキアヌ・リーブス氏のような聖人ではないので、ヤフーに1000万円の募金を送ったり、給料の半分を他人にあげたりという芸当はできません。

タダでできて、いくらやっても叱られたり後ろ指を差されることはなく、そこまでの労力を要しないこと。それが、たこ焼きを受け取るときに「ありがとうございます」と言ったり、銭湯のロビーで「こんばんは」と言うことだったりする。そして、それは非常に気持ちがいい。そんな簡単なことだけで生活が色めいたものになる。

……などと、成人してそれなりに経つのに、何を当たり前のことを書いとるんだと自分でも思いますが。まあマインドは14歳なので。ええ。

むかしスーパーでバイトしていた頃、なぜ常温の水を買うおばさんが存在するのか理解できなかったのですが、今ではわかります。そして、常温でも美味しいです。14歳です。本当です。



サウナはたのしい。