アンパンマン期

皮膚科の待合室で、アンパンマンの絵本を持った子供を見たところ、ふと思ったのですが。

「そういえば、アンパンマンの第1話って、見たことない……」

そう、物心がついた頃には、すでにアニメが放送され始めてからそれなりの期間が経っていて、どのタイミングからかわからんけど途中から視はじめて、そしてたぶん毎週きちんとは視ていなくて、なんとなく視なくなった、そんな温度だった、自分にとってのアンパンマン。

たまにレンタルビデオを借りていたので、嫌いか好きかと問われればまあ好きだったんだろうけど、びっくりするぐらいその内容を憶えていません。

どの子供もある程度の成長を重ねると「アンパンマンなんかもう幼稚だから!」となり、かつて大好きだったアンパンマンの玩具で遊ばなくなる、アンチアンパンマン期が訪れるといいます。自分にももしかしたらあったはずなのですが、それすらも憶えていないなあ……。

あの子もいつか、なんとなくアンパンマンの絵本から離れて、アンチアンパンマン期に入って、知らないうちにアンパンマンを忘れていくのだろうか。だとしたら、アンパンマンってなんて儚いヒーローなのだろうか。

サウナはたのしい。