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あめ

ゆっくりと夏が終わっていく。部屋の中にいるだけで、夏が終わっていくのがわかる。外の日差しが少し和らいで、夕刻になると高い空の紺とオレンジが混ざっている。夏が終わるんだなと思う。本を読むのが捗ります。

自分にとっては周りの明るさについていけない季節で、自室で籠っているとなかなか外にも出なくなってしまうけど、大体秋口になると思い出したように外に出始める。歩いたり、電車に乗ったりしながらゆっくりと周りを眺めてみる。結婚式に向かうのか、華やかなワンピースを着た人だったり、さっきまでカフェで会っていたであろう友達との別れや、図書館に向かう学生など。普段会わない色々な人生だけど、外を少し歩くだけで何人もの人たちとすれ違う。視野の狭さともつながってしまうんだろうな。こういうのが。

最近も飽きずに本を読んでいます。以前から読みたい本を読んでいるつもりなんだけど、積読も読み切ってしまって、自分の気分に合わないものは飛ばしながら読んでいるので、なかなかに次の本の購入が追いつかない。まとめ買いもするんだけど、それでも選り好みしているとまた積読が増えていく。読書をしていると、どうしても今の気分というものが選書に影響してしまって最近読んだ本を振り返ってはちょっと廃頽的な気分になります。少し前に読んだはずの本の背表紙を眺めていると、全く興味がなくなってしまっている自分に驚く。(再読もするタイプなので飽きているわけではなく)
気分というものは気づかんうちにどんどん移り変わっているものなんですね。暗い気持ちもどうしようもない日々もぼんやりとした時間も、知らんうちに終わっている。わかってはいるけど、可視化できる何かがあると安心する。これからも自分の相棒的に本を読んでいくと思う。よろしくお願いします。

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