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「双極性障害」からの回復⑨ 就労支援デイケア

前回記事を書いてから間が空いてしまいました。今年のうちに残っている項目の記事を出して、新しい気持ちで2021年を始めようと思っていたのですが、もう年の瀬ですし諦めました。来春までには全て書きたいなぁ。。
いま、毎日仕事や家事をしながらも楽しみがある生活を送れていて、苦しい時期に自分を殺さなくてよかったなと本当に思うので、改めて支えてもらった全てのことに感謝です。

今回は、図書館で「双極性障害」を独学した前回の続きです。社会復帰へのリハビリを続ける中で、まだいきなりバイトなどで働き始めるには怖さを感じていた時期で、ずっと1人もしくは家族としか接していなかったので、働く前のステップとして2018年春から就労支援デイケアに通い始めました。

主治医とは別のメンタルクリニックがやっているデイケアで、厳密に言うと私が通ったのは退職した方や求職中の方が対象の「ワークサポート」というクラス。その他に休職中の方が対象の「リワーク」のクラスがあり、全体で60〜80人くらいが通う比較的大きなデイケアでした。

私の当初の目的は、週5でバイトできるだけの体力と社会性を取り戻すというもので、1カ月もあればリハビリは終えられるだろうと考えていたんですが、結局デイケアを卒業したのは9カ月後の2019年2月でした。
環境に慣れるのに時間がかかるタイプなことや居心地が良かったのか再び働く勇気がまだ少なかったのか、予想外の展開でした。

私は週3日から通い始め、慣れるまでは15時で帰っていました。最終的には週5日9時〜18時で通い、生活リズムを整えることができました。(4カ月後からは週3日の短期アルバイトと並行して通っていました)
内容は基本的に自由でその日の自分の体調に合わせてプログラムに参加したり、調子が悪ければ部屋で寝ていたり色々でした。
私がよく参加したのは、映画トレーニングや集団認知行動療法、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、卓球、ヨガ、就職支援プログラムなど。
通っている方は、男性が多めでしたが10代から50代まで経歴も病名も様々でした。「発達障害」について力を入れて検査などもやっているクリニックだったので、グレーゾーンの方もいるデイケアでした。

とても有り難かったのは、毎週担当スタッフさんと面談ができたことで、デイケアの中のことも生活の中のことも話せたことが救いでした。その場で言われて印象的だったのは、「あえて相手をがっかりさせる練習をしたらいいよ」という言葉。このデイケアは安全に人間関係の練習ができる場所だから(デイケアの場で治療に集中できるように、デイケア外での接触やSNS上でのやりとりなどは禁止されていました)、色々な人とコミュニケーションをとってやってみたらいいよ、と。
その時はどういう意味なのかよくわからず実践はできなかったのですが、いま思うと「他人の期待に応えなくてもいいよ。自分の意思を貫いてもいいんだよ。」というメッセージだったのかなと感じます。

小さい頃から親の顔色を伺う子どもだったので、他人にとっての「いい子」でいようとする、自分の心がわからずに無理する、期待に応えようとする、そういう習性が精神的に疲れたり症状を悪化させる要因だったのだろうなと思います。
少し言葉が難しいのですが、いまは職場のつながりでも他人に合わせ過ぎないというか、上司や先輩などからどう思われるかをなるべく気にしないように生きていて、楽に過ごせています。きっとがっかりさせていることもあると思うのですが、それは相手の感じ方だから私は責任を持たなくてもよいと考えるようにしています。大事なのは、私がどうしたいか、どうありたいか、かなぁと。

そういう、いまにつながる大事な部分をデイケアで過ごす中で育てていけたのかなと思います。
このデイケアではもう一つ印象的で私の力になったプログラムがあったのですが、長くなったのでまた次回にします。

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