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両津になろうとオバQになろうと

ついこの前の夜、はましゃかちゃん(説明不要のnote界の新星。かわいくて多彩で素敵)のインスタライブを観たら、メイクの真っ最中だった。

かわいいお顔に次々に色が足されてゆく。
ああ、美しいかおは足しても引いても美しいものよなぁ、とほれぼれながめていたら、きれいな唇にすっと赤いリップが引かれた。
真っ赤な口紅だった。

はぁー、赤いなぁ。とても赤いなぁ。
きょうびの若いお嬢さんはほんとうに赤いリップをひくのだなぁ、そしてなんと似合うことよ。美しいなぁ。

彼女は何度もリップを唇の上で往復させて、指の腹でポンポン馴染ませる。上唇と下唇を擦り合わせて具合を確認して、またリップを塗る。
瞬く間に彼女の唇がトレンドを身につけて輝きだした。

彼女は最後にもういちど指でぽんぽんと唇を叩いたあと、その指を頬へあてた。
すると白い肌にほんのりと蒸気したような赤みがさす。
へぇえええぇぇぇ。
これまた知識としては聞いたことがあったけれど真っ赤なリップはこうしてチークにもなるのだね。
しかもなんとよく肌に馴染んでいること。
そしてさらに驚いたことに、彼女は指に残る口紅を下瞼へ導いたのだ。

「これね、アイシャドウにもしちゃうの」

妖艶な顔立ちからは想像できないような幼くてかわいい話し方だった。
赤!赤を下瞼へ????!!!!
古い話をして申し訳ないのだけれど、私がメイク全盛期だった十代後半から二十代前半にかけての一般的なセオリーと言えば、下瞼には瞳がきれいに見える白ベースのパールがかったカラーをのせる、だった。
赤色なんてのせた日には目が赤っぽくなって寝不足のようにはならないのかしら、と思った私の不安をよそに、指を離した彼女の眼もとはさっきよりずっと立体的に、そして魅力的になっていた。



女性誌の見出しやなんかで、メイクは歳と共に、流行りと共に、アップデートせよとよく謳われているけれど、それってどうしてなかなか簡単じゃない。
だって顔面が変わるのだ。
ある日突然、「このようなふとくて凛々しい眉毛がトレンドですよ」と差し出されても、「真っ赤なリップがトレンドですよ」、と言われても、そう簡単に、はいそうですかと更新することはできない。
今日まで眉ペンを走らせるにはこの段取りでやってきたのに、ひと回り太くするも、短くするも、不安でしかない。
メイクに充てられる時間は年々短くなって今では毎朝15分ほどだ。
この15分で無駄をするわけにはいかない。
万が一手元が狂って両津勘吉みたいになったら送迎に間に合わないので幼稚園をお休みさせなくてはいけない。
口紅も然りだ。
多少はみ出しても気づかれないくらいのふわんとした色味でないと新しい色にチャレンジする勇気はない。
うっかりオバQになってしまっては振り向きざまに子どもたちを泣かせてしまう。

ってこんなこと書いた瞬間思ったのだけど今の若い世代はオバQ知ってるのかしら。藤子先生と言えば、私は藤子先生の生誕の地にほど近い北陸の生まれも手伝ってほとんどすべてのキャラクターに深めの愛着があるのだけれど、藤子先生亡き今、ドラえもん以外のキャラクターたちの露出はぐんと減ったようにも思うし、ドラえもんその他の彼らはどれだけ認知されているのかしら。
10年ほど前にドラミ柄の奇抜な鞄を名古屋で購入したのだけれど、そのときに接客してくれた若いハウスマヌカンの彼女は藤子先生が没したことを知らなかったのだよね。
「藤子先生お墨付きのバッグです」
とおっしゃっていた。

おっと脱線脱線。

はてさて、何の話だったっけ。
そうそうメイク。
新しいメイクに挑戦したい気持ちは年中あって、例えばオムツを買ったついでに立ち寄ったドラッグストアでコスメ売り場を覗いたりする。
ばばんと打ち出されている女優さんのお顔が旬らしく彩られている。
これをそのまま私の顔面にスライドできたらいいのになぁと思うのだ。
もちろん顔立ち、輪郭、そもそもの顔の大きさその他が全体的に違うことは承知の上で。

って一生懸命脱線しないように書いているのだけれど、頭の中は600文字前に置き去りにした両津勘吉でいっぱいなのだよね。
なぜなら私は藤子先生も大好きだけど、こち亀も大好きなのだ。
両津勘吉とうっかり書いたばかりにこち亀で頭がいっぱいで先へ進めない。
両津を消化するために少しだけ書かせていただくとして、私が一番好きなのは80巻周辺のこち亀で、そのころに麻里愛ちゃんが登場するのだ。
何かにつけてみんなからぼろくそに言われる両さんを全方位的に肯定する存在の麻里愛ちゃんが表れて心底嬉しかった。そして、何を言っても「両様♡」とついてきてくれてなおかつ無敵に強い麻里愛ちゃんが大好きだった。
そうだ、私はそもそも「無敵」が好きなのだ。

さて、本題に戻る。
新しいメイクに挑戦する話だった。
でもよく考えたら3人の子持ちのお母さんのお化粧に誰も興味がないような気もするので今日はここまで。

混沌としたnote だな。こんな日もあるよ。
混沌とした星回りなのかもしれないですね。

混沌と言えば先日うまれて初めて食べた台湾料理のルーローハンがそれはそれはおいしくて、その味を表現するならまさに混沌だった。


はましゃかちゃんのインスタほんとにかわいくておすすめしたい。
まじ女神。

また読みにきてくれたらそれでもう。