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#呑みながら書きました 「産む」の引き際

のっけから何を言っているのかと思われそうなのだけど、今月の生理の経血の量がびっくりするほど少なかった。
正直言ってショックだった。

清らかな男子はなんのこっちゃさっぱりだと思うので、説明する。
興味がない人はまたいつか会おうね。

経血というのはつまり、生理のときに出てくるお血のことで、それが多くても問題なのだけど、少なくてもよくない。
私は今日現在36歳で、子宮界隈(つまり卵巣とか含めて)の老化が始まると言われる35歳の曲がり角を曲がってしまっていることになる。
この、36歳において、経血が少ない生理があるということ、つまり「老化」の影を見ることだったりもする。
もちろん、経血が少なくなることが必ずしも、老化だと限った話ではないよ。
ストレスだとか、ホルモンバランスだとか、いろいろある。あるんだけど、実際、36歳の身としてはどうしたって「老化」がちらついてしまう。
このお正月には白髪を2本も発見してしまった。これもまたショックだった。
老いるのは生きていれば当然だし、一喜一憂していたらきりがないのだけどね、女性としてはやはしどうしても「産む」とか「産まない」とかを迫られる案件も同時にちらついたりもするのだ。

え、ちょっと、三人も産んでまだなにを言ってるの、と思われるかもしれない。思われても仕方ない。
ないのだけど、ほんとのことを言うと、ほんとうはまだ「産みたい」気持ちがずっとある。そりゃあもうずっと。

子どもは生まれるほどにかわいくて、三人目が産まれてからというもの、なんて言うか、険しい山道を抜けた先の最高の景色、みたいな毎日だ。そして、振り返って登ってきた険しい道を見れば、ああなんて美しい道を登ってきたんだろう、と思うような日々でもあって。
長女が産まれてから、見たこともない最高の景色を見てきたと思っていたけれど、こんなご褒美みたいな景色が待っていたなんて知らなかった。
三人いたらがちゃがちゃと常に騒がしいし、落ち着かない日々だけれど、その日々の愛おしさと言ったらもう、ね。たまんない。白目を剥くことばっかりだけれど、気絶しそうに疲れる日もたくさんたくさんあるけれど、それぜんぶひっくるめて、最高だ。

もしここに、あと一人、いたらまた違う景色があるんだろう。
もっとにぎやかで、もっとわちゃわちゃで、でももっと笑い声が響いて、転げまわる日々なんだろう。そう思うと、ああ、もうひとり、と欲が出る。

*

ただ、もうひとり産むこととどうしても引き換えになるのは、働くこと、のように思えてしまうのもまた事実だ。
きっと世の中には4人とか5人とか、なんなら6人とか産んでも元気にばりばり働きまくっているお母さんもいらっしゃるのかもしれないけれど、どうにも私には現実味がない。

例えば、誰かひとりがお熱を出して、うんうん言っているときに、元気な子たちは通常営業で喧嘩をしたり、逆立ちをしたり(ママ見て!!)、縄跳びをしたり(ママ見て!)、ごはんをもりもり食べたりする。
それらを適切にいなしたり褒めたり、鍋をふったりしながら、お熱の具合を見つつ、ほかの子たちに感染症状がないか注意を払いつつ、ごはんをつくって、加えてお粥を作って、ゲロを履いたシーツを洗ったりするわけだ。
肉体と共に精神的リソースが削られすぎる。そんなときに締め切りが…、と過ったら私は太刀打ちできるだろうか。想像だけで恐ろしい。
今現在、暮らしに絶対に影響が出ないと言い切れる範囲でしかお仕事はしていない。これを増やしていこうか悩んでいる。だって、私の中にまだ、「産みたい」がくすぶっているのだ。
安全地帯で立ち止まるしかできなくて、いま、どちらに向かって舵を取ればいいやら考えあぐねいている。
そして、悩んで立ち止まっている間に、この過少月経がやってきた。焦らないなんて言えるだろうか。焦るに決まっている。

なんでもっと早く産み始めなかったんだろう、と後悔したって遅いのだけど、25歳で結婚して、27歳までをうらうら過ごしていた私に一発喝を入れたい気持ちにほんの少しだけど、なった。

これ以上望む理由があるだろうか、と思う自分と、新しい家族の様子を見てみたい自分と、もっと働いてみたい自分と、頭の中で一人会議が止まらない。

あ、もちろん、夫ともこの話は幾度となく、している。
夫自身が4人姉弟であることも手伝って、彼は第四子に対して前向きだ。ただ、妊娠するのも産むのも、産後どれだけ彼がサポートしたところで負担を強いられるのも、その後数年育児に手をとられるのも私だと分かっているから、安易に「イエス」と言えないという感じ。

まとまらないけれどもう二千字だ。

世の中のほとんどのことにおいて、塩梅が分からないんだけど、これもまた塩梅が分からない。
みんなどうやって家族計画に関して「ここまで」と決めているんだろう。
どうしたって尊い生き物が産まれてくるんだから、引き際が分からない。

こういうのって欲が深いんだろうか。


また読みにきてくれたらそれでもう。