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東京の会社員が館山リノベーションスクールに行ってみた

私は埼玉県川口市の出身。地元に愛着はありつつ、好きでも、嫌いでもない。東京に住んでいる私は帰ろうと思えば40分で帰れます。地方に故郷を持つ友達がよく言う、「実家に帰る」という響きに憧れている。海しかない、山しかない、何もないと言いながら、ちょっとだけ誇らしく話す故郷の存在。私も何かしら地方とつながりたいけど、そんな方法があるのでしょうか。

リノベーションスクールとは

超簡単に言うと、空き家をリノベーションして、地域づくりを行うスクールです。

https://re-re-re-renovation.jp/schools

私が参加した館山では、3グループに分かれて3物件の空き家を扱いました。リノベーション事業プランと事業化を3チームが考えます。

どんなこととやるの?

スクール当日。まずは館山の駅前イベントスペースに集合して、キックオフをします。その後チームに分かれ、対象物件を見に行きます。私が見た物件はこんなかんじ。

館山駅徒歩5分で、建設会社の棟梁が所有する物件です。物件裏手には棟梁の作業場と住居があります。物件の2階は昔はテナントが入っていたそうですが、今は空きスペースです。1階は物置や駐車場として使われています。

さてこれを見ていろいろ妄想します。この場所の特徴は何か、どうなったら楽しいか、素敵になるか。物件だけではなく、周辺エリアも散策します。駐車場や更地が目につく通りに少し寂しさがつのります。

そんなこんなチームで話しながら、戻って早速プレゼン準備スタート。これを3日間かけて行うので、もうヘトヘトです。スーパーカオス!!!チームメンバーが、自分のできることを自立してやらないと、とてもじゃないけど終わらない。

でも本気で多様な人が集まると3日間でできるんです。地元民はもちろん、地元の高校生、お母さん、東京人、二拠点居住者、市役所の方、近隣の市の方がチームに混在してます。そんな私たちチームが描いた近未来はこちら。

廃材DIYで家族の交流の場をつくる。物件のオーナーが大工の棟梁であること。館山の台風被害で廃材が余っていること。東京からの移住者と地元民の交流の場がないこと。これらを解決する場所、地域の名前を使わせてもらい、”六軒町GARAGE”と名付けました。

これらをもって館山市長、オーナーさん、館山市民の皆さん数十名にプレゼンしました。これから事業化に向けて動き出す準備ができたので、ここからがスタートです。

リノベーションスクールで得たもの

妄想しろ!ありたい未来を描く

東京であくせく働いていると、仕事を置きにいくという感覚がありました。こうなったらいいなを妄想せず、できることだけやろうとなるのです。考えの出発点ができることだけだと、その後にやることは小さくなるばかり。加えて心が震えない。本気にならないし、モチベーションも上がらない。そんなスタートを切っても成功しないのです、きっと。とことん希望の未来を描いて対話を重ねると、不思議とできる気がしてくる。できる方法を考える脳の使い方になってきます。だからどんどん妄想した方が良い!妄想を爆発させろ!

地味だけどコツコツ。それがバトンをつなぐ

最初から大きいことをやろうとすると、何も進まないし、こころが折れます。私なんてできないって思ってしまう。事業の拡大欲という言葉も出ました。ユニットマスター(スクールの先生のような存在)の馬場さんは参加者のことを、ふきのとうに見えてきたとおっしゃいました。芽をだすのは、ちょっとずつで良い。点と点が線になって街をつくる。まずはやってみよう!そしてやるのは自分。

磨かれた言葉たちの力

今回スクールを企ててくださった、私の元上司であり、大家であるスクールマスター(校長的存在)の青木さん。チームのユニットマスター西村さん、吉里さん、馬場さん。この方々の言葉には血が通っていて、洗練されている。まぁ、心にささるささる。自分になりになぜか考えると、苦しんで生み出されてるからじゃないかと。言葉を出産してる。自分で街づくりをされてる経験はすごく泥臭くて、大変なこともいっぱいあるけど、その先の笑顔が見たくてやめられない。そういう経験を積み重ねて、人を巻き込むためには、想いを伝播していかなければならない。考え抜いた先の言葉は本物になる。自分の一部になってる。本物の言葉は人を変え、街を変え、社会を変える。私も本物の言葉を語れる人になりたい。そんなことを思ったリノベーションスクールでした。

館山リノベーションスクール

東京へ帰るバスの中から。

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