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心理的安全性って具体的にどうやってつくるの?やってみると思いやりと信頼の積み重ねだった

心理的安全性という言葉が使われはじめて、だいぶ日が経ちました。よく聞くけど、具体的に何をしたら良いのでしょう。

私も過去、心理的不安定な状態で働いていました。上司は有能でしたが厳しく、プレッシャーで会社に行けない時期もありました。

ここでは、具体的な実践法を、チームをもつリーダー向けに書いてみました。自分の経験を思い出すと、できるだけ多くの人が、安全安心な環境で働いてほしいと思っています。

なぜ心理的安全性が必要なのか

Googleが「効果的なチームの条件」をリサーチした結果、心理的安全性の高さが最も成果につながる、と発表して有名になりました。参考: 「効果的なチームとは何か」を知る - Google re:Work

なぜ今求められるかというと、時代が変わったからでしょう。つくれば売れるの時代は終わりました。企業が扱う課題が難しくなったので、一人で解決するのが難しい。みんなの知恵を集めるには、誰もが発言しやすく、自分の個性を発揮できる環境が必要だからです。

とはいえ、どうやってやるの?私なりの実践法です。

心の準備1:叱っても人は変わらない

強く言えばわかってくれる、は幻想です。指摘が続くと、自己防衛や現実逃避に走ります。その結果、問題解決に焦点が当たらないのです。面倒な人だと思われ、距離をとられます。

メンバーのためを思って、または自分のポジションを守るために、叱る、指摘する、圧力をかける、こういった考えは捨てましょう。

心の準備2:不完全な自分をオープンにする

「リーダーたるもの常に正解をもつべし!」という考えはわかります。ただし、正解を持ってる側、教えてもらう側になると、上下関係が生まれます。メンバーは答え合わせのための発言を用意し、自分の考えをオープンに伝えるのが難しくなります。

リーダーだって人間なので、得意不得意があります。失敗もあるし、間違っていることもあります。自分が必ずしも正解でないことを伝え、不得意なことや、わからないことも、オープンにするほうが良いと思っています。そのうえで、チームで解決することを提案します。

ちょっとくらい不完全なほうが、人間っぽいしチャーミング。自分をオープにしない人に、こちらもオープンになろうと思えません。

実践1:挨拶をして雑談しよう

「雑談から相談が生まれる」なんてセリフがあります。私も「雑談なんて無駄」と尖っていた時期もありました。今はとても大切な時間です。ちょっとした挨拶だってバカになりません。気持ちもリラックスします。何よりも普段のメンバーのことがよくわかるし、メンバーも上司のことがわかります。少しの変化も気づきやすくなりますし、相互理解が信頼性につながる第一歩です。

実践2:相手をよく観察しよう

雑談もそうですが、ミーティングやチャットでのやり取りなど、様々な場面でメンバーのことを知る努力をします。何がモチベーションで、どんなときに気持ちが下がるのか、得意なことや不得意なことは何か、これらを把握することで、相手に合わせた適切なコミュニケーションが取れます。(相手が不快になるような観察のしかたはやめましょうね…あくまで自然の流れで)

実践3:労いの言葉をかけ褒める

基本的に人は褒められたい。褒められると、私のことを見てくれる、わかってくれると関係性ができます。良いところを見て、褒めや労いの言葉を伝えるところから始めましょう。関係性のない人から指摘を受けても、聞く気になれません。褒める側も、その人の良さにフォーカスがいくので、理解しやすくなります。

実践4:事実に基づいたフィードバックをしよう

ここまできたらようやくフィードバックです。上司から率直な意見を伝えます。心理的安全性は生ぬるい環境ではなく、厳しい環境だと言われています。ストレートに意見交換し、自分にとって耳の痛い話しも受け入れないといけません。いきなりはできないので、ここまで記載してきたとおり、信頼関係の土台づくりが大切になります。

フィードバックをするときも、「遅いよね」「なんか違うなぁ」などふんわりした伝え方はNG。個人の感覚の話しなので、何のことを言っているのか、共通見解をもてず、不信感につながります。「◯日までの期限を守れなかった」「◯◯の修正が反映できていない」など事実を伝えるのと、「その結果、どうなった」という結果をセットで伝えるのが良いと言われています。

実践5:言い方に気をつけよう

上司とはそもそも怖いもの。ポジションや年齢があがるほど、そこにいるだけで、圧が出ているものなんです。声の使い方、言い回し、表情などできるだけ柔らかさを意識しましょう。

どんなに大切なことを言っても、言い方ひとつで聞いてもらえるかどうかが変わります。ユー(You)メッセージと、アイ(I)メッセージも効果的です。


ということで、いろいろ書きましたが、まだまだ修行の身です。みなさんもどんなことをしているのか知りたい!

ちなみに、私が実践していることは、設立にも関わった21世紀学び研究所で学んだことです。マネジメントの指針となる、お気に入りの図と本を貼っておきます。自律型組織を目指す方は参考までにどうぞ。

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21世紀学び研究所:OS21プログラム 学び手と育成者の習慣


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