スターツ出版の好調要因について
下記の記事を読んだ。
スターツ出版は出版社にしては珍しく上場企業であり、IR情報があるので情報を詳しく見ることができる
直近のIR資料は以下だ。
https://starts-pub.jp/wp-content/uploads/2024/02/kessansetsumei202312d.pdf
で、上記記事にちょっと違和感を覚えたので、触れられていなかったことを追記しておきたい。
好調なのはコミック
下の画像はスターツ出版の決算説明会資料のP15となっている。
画像を見てもらうとわかるが、マカロン文庫、ベリーズ文庫、スターツ出版文庫、ケータイ小説・単行本・野いちごジュニア文庫が小説で、それ以外がコミックとなっている。
グラフを見てもらうと、小説も伸びているが伸びは非常に緩やかで、大きく伸びているのは、コミックベリーズとnoicomi、グラストCOMICSであることが見て取れる。
コミックの原作とその客層は?
上記コミックは、もちろんベリーズ文庫などの自社小説をコミカライズして伸びているものが多いが、グラストCOMICSは、男性向け異世界転生系で多くの原作は「なろう」や「カクヨム」などの連載作品となっている。
ベリーズ文庫はコンセプトからして大人向けでZ世代がターゲットではない。もちろん、ベリーズコミックも同様。
noicomiは野いちごのコミカライズで少女漫画と銘打っているが、まぁ魔法のiらんどにもあったような若干の性的な要素を含む恋愛ティーンズノベルのコミックレーベルとなっている。Z世代といえばZ世代か…。
グラストCOMICは先ほど述べた通り「なろう」や「カクヨム」のはやりもの異世界転生系なので、やはり主要読者は30代以降だろう。
なので、元記事にあるようなZ世代に絶大な支持を受けて業績が良い、とはちょっと言いにくい感じだ。
もちろん、スターツ文庫出版などが、このご時世の中伸びているのはとてもすごいことだと思うけど。
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