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地域住民とともに考える!~屋久島町公共施設再配置ワークショップ~

住民参加型で公共施設問題に向き合う

公募で集まった20人の屋久島町住民

屋久島町では公共施設の老朽化が進んでいる中、再整備の優先順位が決まっていない状況でした。また、遊休資産の活用方法が決まっていない、施設やエリアの魅力が引き出されていない、地域のニーズが把握できていない、といった課題もありました。
そこで、目指したいまちの未来の実現のために、役場と住民が一体となり公共施設の問題に向き合うワークショップを開催しました。

ワークショップ概要
ワークショップは令和4年9月から令和4年12月まで計4回開催し、公募から地域住民約20名にも参加していただきました。
ワークショップは大きく5つのプロセスで進めました。

1.       現状を書き出す
2.       理想のまちを地図に描く
3.       マネジメントを体験する
4.       再配置案を考える
5.       計画を立てる

自分たちのまちの課題や魅力は?理想のまちはどんなまち?

まずは、様々な視点から屋久島町の『良いところ』と『足りないところ』を書き出すことで活かせるポイントと課題を再発見しました。住民ならではの意見も多く、屋久島町のおすすめスポットや魅力に加え、「雨の日に利用できる施設が少ない」「交通格差が顕著」といった課題も抽出することができました。
次に、参加者が描く理想の屋久島町像を書き出し、中学校区のエリア別に地図に落とし込む作業を行いました。「子育てしやすいまち」「商店街を中心とした活気のあるまち」「生涯教育・成長できるまち」等の意見があがり、将来のまちをじっくり考える機会になったようです。

自分がこのまちの政策の決定権をもつ課長だったら・・・?限られた予算でどうする?

何が優先か?白熱した議論が繰り広げられました

参加者が架空の自治体の課長となり、変化する社会状況を踏まえつつ、限られた予算のなかで公共施設の将来のあり方を決定するシミュレーションゲームを実施しました。
理想の将来像と現実(施設の削減や限られた予算)の中で、再配置の難しさを実感していただけたようです。参加者からは、「再配置を進めるためにはビジョンの構築が必要」「どこに重点を置くか、取捨選択が難しかった」といった感想があげられました。仮想自治体のゲームでしたが、白熱した議論になりました。

再配置案を考え、計画をたてる

計画まで落とし込んでいきます

シミュレーションゲームの後は本格的にエリアごとの特定の施設について再配置案を考え、意見交換を行います。
予算を考慮しつつ、建て替え・廃止・大規模改修・統廃合等の方針を検討しました。各エリア、前回のシミュレーションゲームの反省を活かし、まちのビジョンを念頭に置いて議論できていたようです。

所有しているすべての施設について再配置方針を検討する必要があるため、施設用途ごとに優先順位と方針を文章化していきます。
各グループの参加者もだいぶ雰囲気に慣れたようで、積極的な意見交換が行われました。
将来の理想像、各施設・地区の現状、お金など、色々なことを考える必要がある難しいワークでしたが、各グループ良いチームワークで意見をまとめることができたと思います。
当社スタッフとしても、実際に住んで使っている住民の方々の生の声を聴くことができ、学校の統廃合や温泉施設等の運営方法など幅広い意見が勉強になりました。

屋久島町のこれから

屋久島の苔むす森

唯一無二の自然が残る屋久島。暮らす人、訪れる人に居心地のよい場所が提供できるよう、本ワークショップをふまえた施設方針を提言書にしました。これからも屋久島町の未来ビジョンを実現できるようチャレンジしていきます。

written by yuki katano


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