リンツの雨はさ ジャガイモに当たるとちょっとふかした芋になるんだぜ リンツの雨はさ 酸性雨じゃなくて激甘雨って呼ばれちゃうんだぜ リンツの雨はさ 落ちると一面花畑になっちゃうんだぜ リンツの雨はさ 口から入るとそのまま身体突き抜けて ブラジルまで行っちゃうんだぜ リンツの雨はさ 馬に当たるとペガサスになって飛んでっちゃうんだぜ
普通を強要され飛び回る旅巡る思考 あとづけのまともさで自分を包んで発送 着払いなので受け取り拒否しないで ふつりふつり送り付けるたび浸る感傷 あどけなさ残る梱包に受ける嘲笑 悪い噂はそれじゃあ速達かって笑 不釣り合いな足に置いていかれる感情 あなたらしくないねなんて安い精察 ありがとうなんて玄関先に置いておいて
あなただけに書いた詩、あなたの扁桃体は受け入れてくれるかな。 何も気負わず読んでくれるかな。 ただそこに詩という事象が横たわっているだけなのだから。 実はね、あなたを詩の理由にしてたの。 気づいてた？ 報われない恋、届かない詩 あなただけに書いた詩、あなたの中脳水道周囲灰白質 は受け入れてくれるかな。
私は生きたい。 発達障害者の寿命は平均して35歳だという。 注意散漫による事故。 幼くして虐待による死 併発した精神疾患による自殺。 様々な死が我々には用意されている。 これは物理的な死という意味での寿命であるが 社会的な寿命はもう少し短いと思われる。 社会での寿命とは、若さや行動力では通用しなくなってくるということだろう。 若さで許されていたことは許されなくなり 若くして取った資格は当たり前のように扱われ 行動力をほめてもらえることもなくなる。 無駄な行動力は疎ましく
女絵師脱ぐな 絵だけ描いててくれ 性欲で集いし フォロワーが目障り 女絵師脱ぐな 表現のひとつだと お前は言うけど 脱いでから絵描いてないやん 女絵師脱ぐな 一応いいねする 下着姿は とっても綺麗だ 女絵師脱ぐな 生きててくれたらいい アートが分からぬ 僕らに何が言えるか 女絵師脱ぐな 素敵な〝絵顔〟(えがお)だね 画面越しに伝わるよ 隠れて流す涙は 女絵師脱ぐな 撮影会に行くよ 手作りお菓子をあげよう 認知してくれよ 女絵師脱ぐな アンチが増えてきたね どうした
私あなたのこと好きなの あなたがおっさんだけに渡すチラシ 私も貰いたいなお守りにするから おばあちゃんが二人、手を繋いで歩いてる 私たちああいうおばあちゃん達みたいになりたいね 嘘だよごめんね 友達でいれて嬉しいな 友達でいれて嬉しいな 友達でいれて嬉しいな 友達でいれて嬉しいな
くらくら暗い道 くらくら歩いてる くたくたのスーツを着て くつくつ靴の音が響く くせくせあごひげをを触り くそくそ人生 くるくる生くる
血みどろの泣く子蹴飛ばし進む生 眩く濁るさざなみを見る たっぷりと肥えた山から響く声 街はひかりて恋を紡ぐ 彼方から1万度を覗く夜 蛍の温もり電球の音 オーディオの知らないロックたゆませて 冴えた子供に木々も軋む 中川の東に望む閃光に 力強く笑う声哉
しとしと誘導灯に従って しとしとすべる鉄板の上 しとしと死と隣り合わせ しとしとこちらは難波駅 しとしとすべる階段の上 しとしと死と隣り合わせ しとしと傘振るおじさん しとしと眼前に迫る傘先 しとしと死と隣り合わせ しとしと暗い部屋で一人 しとしと考え込んでたら しとしと死と隣り合わせ
三 New chat ＋ あなたは36歳女性作詞家です 今から書く文章を元にあなたは作詞をします …… …… かしこまりました♪ 必要であれば文章を教えてください♪ それを元に私は作詞をします♪ 愛を定義してください そう言って会話から逃げた。 愛を語れるほど愛されたことも愛したこともない。 そうして強く心を閉ざしてしまう。 そんな姿を見かねた誰かがいつか愛を教えてくれるだろう。 そうやっていつも受動的だ。 だから愛されないし愛し方も分からないのだろう。 愛
この伝説の扉を開けたら勇者がいて抱きしめて安心させてくれればいいのにきっと、ぎらりと笑う魔物が玉座に座ってて少年から尊厳を切り取っていくんだ。 スキスキスーフワフワフー 少年の小さな剣は魔物を惑わすことはできるけど倒せはしない。 空の色と春の香り混ぜてみれば恋の予感 鈍い痛みに慣れてきた頃には朝を迎えていて、でも帰る場所なんかなくて街をさまよいまた魔物を探す旅に出る。 つまづいた瞬間悔しさ噛み締めて笑顔見せる泣きながら MP3プレイヤーから流れるけいおんで現実との境目に触れて
家無し金なし職なし土地なし車なし 独身20代友人も同僚もいない。 でぶ。偏食。包茎。精神障害。 ひとりでハッピー・ジャムジャムを踊っている。 学生のときに親に買ってもらったメガネを掛け、 俊足みたいな靴とすでにゴムがのびきったパンツを履き 色褪せたシャツを着ている。 人より多く喋るタイプのコミュニケーション障害。 常に独り言を話しニヤニヤしている。 人より秀でたところがない。少ない知識でマウントを取る。 くだらない嘘を付く。 すべての知り合いにバレている。 自分は特別な人間な
全部妄想だけどさ 溝ノ口のバス停で待ち合わせしてさ、川崎まで行こうよ 川崎の美味しいイタリアンでコース料理なんか頼んだりしてさ、帰りに温泉に入ろうよ ディズニーランドから横浜までタクシー飛ばすから怒ってよ きっと飛行機がなくなって路頭に迷うから実家に連れて行ってくれよ 下手くそなオムライスが美味しいよ 弟とスプラトゥーンやろうよ ディズニーで買ったおそろいのカチューシャをぬいぐるみにつけててよ 子安駅から商店街をぬけて丘を登ったところにあるアパートにおいでよ 借りたてだから家
全部妄想だけどさ 麻生のボウリング場に行こうよ 新道東のイオンモールに入ってるサーティーワンでアイスケーキを買おうよ 百合が原公園でシャボン玉を飛ばそうよ 狸小路のメガドンキでクライナーを箱買いしてさ、同棲禁止の寮でこっそり暮らそうよ 毎日ご飯用意して待ってるからさ シングルのせめぇベッドで布団取り合おうよ 家の裏に停まってる車が86か85かで揉めようよ それで同棲バレて家なくなったり、君が働く病院に緊急搬送されたり、浮気現場見ちゃったりしてさ、日常をぶち壊してよ 泣きながら
やばい。 人が来店するたびにドーンと太鼓を鳴らすタイプのお店だ。女は大喜びしている。 僕は焼いた海鮮が嫌いなのだが焼き物を頼まないと失礼な出で立ちのお席だったので女が貝や鹿肉を頼む中、しぶしぶサーモンハラスを頼む。 サーモンハラスは網の端っこでゆっくり焼いてくださいと店員言われてもこちらはサーモンハラスの食べごろなんて知らないし店員に聞くのは恥ずかしいのでとりあえずサーモンハラスを網の端っこに置くがやはり鮭は皮のところがパリッとしていてほしいので少しだけ網の中央に鮭を寄せたい
自分の手が自分の手なのか分からない 今立ってる場所が球体の辺なのが分かる 靴ってどう履くんだっけ 雪が集められて山になっている 何かがあそこから出てくるかもしれない 雪解け水に滑り止めの砂利が混じっていて足を切った いつの間に電車に乗っている 電車に落ちてる薬の抜け殻が誰のものか分からない 家の鍵かけったっけ 阿部真央が爆音で頭に流れている 乗客全員に聞こえちゃうんじゃないかってくらいに 怖い怖い怖い怖い なんで電車乗ったんだっけ どこに行くんだっけ 窓にはスウェットだけで裸
