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身体表現性障害について part1

こんにちは.ぴてぃです.

今日は前回の記事で取り上げた身体表現性障害についてご紹介していきたいと思います.

始めて聞く名前の方はもちろん,診断を受けた方やそうかもしれない?と思う方も是非読んでみてください.私自身も漠然と名前を把握していてどのような症状なのか,そしてどんな特徴があるのかを知らずに過ごしていました.

これは私の私見ですが,どのような状態なのか?私はこの障害とどのように向き合えばよいのかという糸口を見つけられたのも,「よく知る」というところからでした.なので皆さんも自分自身だけでなく身近に同じ悩みをお持ちの方がいたら是非参考にしていただき接し方やアドバイスをしていただけると幸いです.医療関係者でなくとも理解できるように表現していきたいと思います.わかりにくいところなどは是非コメントから質問頂けると幸いです.それでは本題に進みたいと思います!!

「身体表現性障害」名前の通り「身体で表現する」というところが特徴的であることはイメージできると思います.病院ではどのような条件のもとに診断されていくのかというところは抑えておく必要があると思います.各医学的な検査や評価などありますがそれはわかりにくいのですっ飛ばします.

重要なのは「医学的な検査(血液検査とか心電図とかレントゲンなどなど)で異常が見られないのにも関わらず身体症状がある」というところです.医療とは,検査などの客観的(医療者の私見が入らない中立的な)な評価をもとに患者さんの身体の状況を把握し,その症状に最善の治療を選択していくというのが一般的です.ですが,その客観的な検査で異常が無いにも関わらず患者さんは症状を訴える,答えがなかなか見つからない,薬剤治療等してもなかなか効果が得られにくい,又は一時的に効果を出すということになるのです.

そうすると患者さんはどうするか?私は行動はしなくとも次のようなそのような思考になりました.

例えばお腹の調子が悪い.内科の先生に診てもらったけれども良くならない.

「え~じゃ~もっと精密検査とかして詳しく調べないと心配だな.」

とか

「お腹といっても肺もあるし心臓かな~」なんて思ってしまいます.そうするとここだけでもクリニックなどの町医者から総合病院へ受診,肺だと呼吸器内科,心臓だと循環器内科など色々な医療機関へ相談するようになります.でも異常があると一回も言われないのです.

そうすると答えを見つけられず,落ち込むことも多くなり,もっと調子が悪くなってしまうこともあるかもしれません.

海外の医学論文では身体表現性障害の方の心理的特徴して「いろいろな科を受診するが,精神科や心療内科的な診断や助言は拒否する」ということが指摘されています.

私達日本人は昔から辛い事は根性で,耐えろ!!みたいな風習がありますが,このような文化的背景もより後押しするような形で拒否的な感情を持ってしまうのかもしれません.

私はどうなのかというと............その通りでした(笑)私は胃腸症状や抑うつなどのに悩まされていましたが,心療内科に初めて行ったのは症状が初めて出てから2年くらいたったころでしょうか.

で,重要なのは,結局精神的な障害なの?ということなのですが,その通り!!ということではないと私は考えています.なぜかというと,心と体の関係から症状を作り出しているからです.次の記事ではなぜいろいろな症状が出てくるかを紹介していきたいと思いますので今回はとりあえず扱いません!!

人間のこころというものは,自分の指向や外界からの刺激によって日々変化しています.しかし,人類の進化論的な特徴としては「嫌な思い出,危険と思われる記憶など」ネガティブな感情や記憶は残りやすいということがあります.いらん能力をなぜ?と思うかもしれませんが,これは私達人間が生存するためにすごく重要な能力です.原始時代でマンモスに追っかけられ,命の危険があった記憶をすぐに忘れたらどうでしょう.人間はここまで生き残ってこれなかったでしょう.人間はその時代事にその環境で生存していくために必要な選択ができるように不安感や不快感を使って生活をしてきました.

ポイントは現在の特に日本において不安感等使って自分の命を維持するための選択を迫られることはありますでしょうか?人によってはあるかもしれませんが大多数の方はないと思います.だけれども能力だけは備わったままなのです.

現在の私たちは前回の記事でも紹介しましたが,生存することではなく,人とのコミュニケーションの中で生きており,そして人からの「承認」を受けるために不安感等を伴っています.

そうするとどうでしょう.過去の嫌な思い出でマンモスから逃げきれて家族安全に暮らせるというゴールはhappy endですが,人からの承認を得ることって簡単なことではないですよね?そして組織全員の良い評価を得ることはなかなか難しいと思います.そうすると不安を使って行動し,うまくいかずより不安になっていく負のスパイラルに陥ってしまいます.

これが有名な「ストレス」となっていきます.見えるストレス,見えないストレスがありどちらも自律神経を働きを変化させます.時には,運動機能にも影響することがあるかもしれません.

これが今回の記事の結論で,私たちは何らかのストレスによって体のバイオリズムが変化する.そして,その結果として身体が症状を出すことでそれを表現する.これが身体表現性障害なのです.

次回はその自律神経の乱れで実際にどの様な症状が出るのかを紹介していきたいと思います.ここまで読んでくださりありがとうございました.

~参考文献~

・Jonathan K.smith,MD , Ralph F. Jozefowicz,MD , Diagnosis and treatment of somatoform disorders, Neurology clinical practice, june 2012.




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