理学療法士とは

現在リハビリスタッフとして活躍されている方々に関わらず,現在理学療法士になるために日々頑張っている方,これから理学療法士を目指す方々の参考にしていただけたら幸いです.

前回はリハビリテーションの歴史などについてご紹介してきました.今回はその中でも理学療法士についてご紹介していきます.

理学療法士(physical therapist又はphysio therapist)などと呼ばれています.作業療法士と比較されることが多く,理学療法士は足や歩行,作業療法士は手等の上半身の運動に対してリハビリを行うというのが大まかなイメージであることが多いです.しかし,現場によってはそれぞれの領域を超えて知識を持ち治療にあたる場合も少なくありません.実際に法律などで業務の範囲をそれぞれ制限されていることはなく,セラピストはそれぞれの努力により治療範囲を拡大することができます.

そして,あまり表に出てこない情報ではありますが,養成校に在学中に勉強する範囲が少し異なっていることも特徴の一つです.

私が個人的に注目しているのは「心理学」を学んでいるかです.理学療法士は心理学の授業がないか,又はあってもあまり深く授業を行わないことが多いです.反対に作業療法士は心理学の授業の上,精神科の病院で臨床実習を行います.

では理学療法士は劣っているのかというとそんなことはありません.前述したとおりに足などに対しての知識は卒業する段階で勉強した範囲が異なっているため医療現場だけでなく,スポーツの現場など幅広いところで活躍が期待できます.

他にも理学療法士と共通する知識を持ち,また異なった観点からそれぞれの現場で活躍している他の専門家の先生もいらっしゃいます.

例えば,柔道整復師の先生方です.柔道整復師についても同じく国家試験に合格し免許を取得された先生方です.理学療法士と異なり開業権があり,さらに柔道整復師自身で診療し,治療を行います.

どの様な意味かというと,理学療法士は基本的に医師からリハビリを行ってくださいという指示をもらい始めてリハビリによる治療ができます.なので,理学療法士は開業権がなく,開業しても医師の指示がないく治療を行うことはできません.そのため,理学療法士の免許を持っていても治療院を独立開業する場合には理学療法士を名乗れず,整体師として開業されている先生もいらっしゃいます.

ここまで複数のセラピストと比較してご紹介してきました.次に実際に理学療法士がどの様な病気に対して治療を行っているのかご紹介します.

大きく分けて3分野で説明します.

・整形外科分野:骨折や靭帯損傷や関節の病気,術後の治療

・中枢神経系分野:脳卒中や脊髄損傷,神経難病などの神経疾患

・内部障害:心臓疾患や糖尿病などの内科的疾患など

このようにそれぞれ同じ理学療法士でも知識が少しずつ異なり,さらに一つの分野の中にも疾患によってそれぞれの治療や介助方法の知識を持ち,現場で活躍しています.現在進行形で研究が国内外で行われており,これからも新しい治療方法や知識が進歩し続けるのがこれからのリハビリテーションの分野です.

理学療法士になったからには困っている人のために日々より良い治療方法を模索し,知識を蓄え,時には自分で研究活動に打ち込み新たな観点を見つけるなど自分たちの努力が適宜患者さんへ還元されていく素晴らしい専門職であることが理学療法士の紹介,この記事の結論です.

働いていて悩んだり,くじけたりすることもたくさんあるでしょう.しかし,私たちも患者さんも共に成長し,同じ目標に向かって進み続けることができます.何より私たちはどんな症状(明らかにリハビリだけでは賄いきれない症状は除く)に対してもあきらめず症状が少しでも改善する方法を患者さんと追い求めていくことが重要ですね.

最後は少し私見が熱く入ってしまいましたね.see you next soon


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