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頚髄症の治療方法と予後

頚髄症の予後について

頚髄症とは、首の骨の一部である頚椎(けいつい)に問題が生じて、脊髄(せきずい)という神経組織に影響を及ぼす状態のことを指します。この頚髄症の治療方法として、保存療法(保存的な治療)と手術療法があります。今回は、この頚髄症の予後(治療後の結果や状態)についてお話しします。

保存療法とは、手術を行わずに症状を軽減するための治療方法です。一方、手術療法は、手術を行って問題を解決する治療方法です。

軽症例の場合、保存療法と手術療法の結果には、3〜4年の経過では有意な差は見られません。つまり、どちらの治療方法を選んでも同じような結果が得られると言えます。ただし、重症例を含む全体の観点では、手術を受けたグループの方が改善する傾向があります。一方、保存療法を選んだグループはむしろ症状が悪化する傾向があると言われています。

手術後の結果に関する報告では、手術後1か月で有意な改善が見られ、その改善は手術後1年まで持続することが示されています。手術による改善は特に腕や手の機能において顕著であり、足の機能や膀胱(ぼうこう)の機能、生活の質にも改善が見られます。

ただし、頚椎の機能については、手術後1か月では一時的に悪化することがありますが、手術後3か月から改善が始まり、手術後1年まで改善が続く傾向があります。

以上が、頚髄症の予後についての説明です。手術療法による改善が期待される一方で、保存療法も軽症例では有効な選択肢となります。ただし、重症例では手術が推奨されることがあります。治療方法は医師と相談しながら選ぶことが大切です。

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