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【腰の施術2】体幹部の筋力低下は特に評価が難しい

こんにちは!!理学療法士のひろひでです!!

今日は筋力低下についてお話しします。

筋力の評価って本当むずかしいです。。。

たとえば、

腸腰筋の筋力を計測するときに
端坐位で股関節屈曲動作を代償させず
行ったりしますよね?

代償動作が出ていなくても
それで本当に弱いのかどうかというのは
分からないのです。

なぜなら

股関節屈曲動作に関与する筋は
他にもたくさんあり特に一緒に
収縮しやすいのは大腿筋膜張筋だったり
腹筋群も過剰に収縮しやすくなります。

つまり、

腸腰筋の筋力を測定する際には、
他の筋が一緒に収縮しないように
動作を行わないといけません。

さらに、もう一つ、筋力の測定を難しくしていることがあります。

それは、

『腸腰筋が過緊張でも出力低下を起こす』ということです。

過緊張によって出力低下が起きている状態と
腸腰筋の筋力低下は全く別物です。

よくご高齢の方で股関節の人工関節術後に
全く下肢挙上(自動でのSLR)できなく
なる方がいらっしゃいます。

この状態は腸腰筋の筋力低下とよく言われていますが、まったく違います。

腸腰筋を促通したとしても、
下肢が上がるようになりません。

過緊張による出力低下なのか、筋力低下なのかを見分けるには

他の筋を促通してみて、その後、
腸腰筋の出力に変化が出るのかを見ていきます^_^

特に多裂筋を収縮させた後は、
一気に腸腰筋は働きやすくなります。
多裂筋によって腰椎が安定すると
腸腰筋は過緊張にならなくて済むからです。

こういった二つの理由

・ 動作には様々な筋が同時に収縮しようとする

・ 筋力低下ではなくても、過緊張になっていれば出力低下を起こす

これらによって、筋力の評価ってものすごく難しくなるのです。

腰が痛いっって言っている患側は、
下肢全体、筋力が落ちていきますし。。。

患側の中でも、本当にどの筋が
弱いのかを見分けるのは本当に難しいです。

本当に調べていくと・・・

中殿筋とか大殿筋とか、よく筋力低下を
起こしていると言われていますが、
ほとんどの場合は筋力が落ちていません^_^

現に私は一切、その筋を収縮させるような施術は行わないです。

筋力低下と出力低下、見分けられますか??^_^

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