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前鋸筋の筋力低下はかなり厄介!?

こんにちは!!理学療法士のひろひでです!!

僕も以前は改善できないただの療法士でした。
特に肩関節の痛みを訴える患者さんには
”お手上げ状態”だったのですが(笑)

肩関節や頸椎の安定性に強く関与しているのが
この前鋸筋なのです。

腹斜筋と前鋸筋

この前鋸筋が弱いと本当に様々な症状を引き起こします。

たとえば肩関節から上腕外側にかけての
放散痛のようなしびれを伴う痛みだったり、
肩関節全体的に力が入らない・・・と訴えたり
肩が前方へ位置するようになるため首の痛みを
訴えたりと、もう本当に症状は様々です。

特に

全体的に力が入らない=どの方向への運動も弱くなる
菱形筋や僧帽筋下部繊維の筋力低下なのでは
と評価し間違ってしまうことが多いです。

これで僕も評価が間違っているので
全然改善しなかったり、たくさんの運動を
行っていたわけなのです。

前鋸筋が筋力低下を起こすと・・・

同じ方向性の筋肉が過緊張になりだします。
それが小胸筋です。

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どこの筋肉も筋力低下を起こした場合は
同じに多様な作用を持つ筋肉が代償し
過緊張になっていきます。

たとえば腸腰筋が筋力低下を起こすと
大腿直筋や大腿筋膜張筋が過緊張になるのと
全く同じです。

このように前鋸筋が筋力低下を起こし
小胸筋が過剰に働きだすと肩甲骨は前傾・外転し
肩関節は前方変位してきます。

これによって菱形筋は伸張位になるので
菱形筋の張りを感じるようになったりするわけです。

菱形筋が伸張され、小胸筋が短縮すると・・・

肩甲骨が胸郭に押し付けられるように
肩甲骨が胸郭にへばりついてきます。そうすると
肩甲胸郭関節でバキバキっと轢音が出るように
なったり

また胸郭が押し付けられるので胸椎が
フラットになっていきます。胸郭がフラットに
なっていくと当然頸椎の方でもフラットになるわけで
斜角筋が過緊張を引き起こすわけなのです。


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これらの流れが胸郭出口症候群の
原因になっているというのは言うまでもありません。

たくさんお話ししましたけど重要なのは
前鋸筋の筋力低下が起きると様々なよくわからない
症状がたくさん起きてきます。

これは臨床家であり、肩関節学会の権威である
理学療法士の先生ですら良くわからないというのが
現状なのです。

※実際に僕がこのような現象について直接本人に
 聞いてきました(笑)

患者さんの体というのは構造は全くほかの患者さんと同じです。

一人一人の症状やアライメント、姿勢が全く違う、
なんてことはあり得ないです。全く違うなら科学的な
アプローチは通用しないからです。

持っている関節や筋肉が同じなので
症状もある程度同じに生じてきますし、
全く同じアプローチでも改善していくわけです。

これさえわかってしまえば施術なんて10分も
かからないで簡単に改善できてしまうんですけどね(^^♪

ですので、前鋸筋の筋力低下は初めのうちは
評価し分けるのが難しいですが、徐々に理解
できるようになります。

また何かあればお気軽に聞いてくださいね~(^^♪

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