THE肩関節〜肩関節の全てをこの1冊に〜
学校で深く習っていない「肩関節」
だからこそ深く知りたい。。
などなど。
肩に関する悩みは尽きないもの。
「肩」に関して究極にまとめたnoteを作りました。解剖も運動も評価も治療も。。
これ1冊で「肩」がわかるようになっています。
量はたっぷりあるので1日では読みきれないと思います。
肩を見るときの1冊です。
内容は以下の通り。
動画は合計1時間以上、文字も2万字以上になります。肩を詰め込みましたのでぜひ臨床で生かしてください!!しかも有料で行った肩関節セミナーの動画も入れてあります( ´∀`)ぜひご覧あれ!!!
そもそも「肩関節」とはどういう構造なのか?を理解しときましょ!
1不安定性が高い関節
2自由度の高い関節
これがポイントです。不安定でもあり自由度も高い。(これは臼蓋と骨頭の大きさの関係によって。関節窩は狭く、上腕骨頭の1/3しかない。それを補うように肩甲骨が自由に動き、関節唇や関節包、インナーマッスルが存在するため)
さらに一般的には「後方・下方の組織が硬くなり、前方に不安定性が出やすい関節」と覚えておいてほしい。
肩関節の3つの安定化機構
有名なものとして肩には3つの安定化機構があります
1関節窩・関節唇
2関節包・靭帯・腱板
3肩甲胸郭関節(機能的な安定化)
そして胸鎖・肩鎖・肩甲上腕関節と機能的な第2肩関節と肩甲胸郭関節から「肩」は成り立ちます。
上肢の挙上を100%とした時の各関節の役割
・肩甲上腕関節40%・肩甲胸郭関節20%
・胸鎖関節10%
・肩鎖関節10%
・その他10%
となります。肩甲胸郭関節+胸鎖関節+肩鎖関節は肩甲上腕関節と同じくらいの動きを有するというところがポイント。
まずそのあたりの機能解剖をしっかりと理解しましょう!
肩が機能不全を起こす順序
多くの肩関節の壊される順序はこの通り。(一般的には不安定性の肩関節の壊れ方だが、多くの肩関節疾患に共通する。外傷は除く)
つまり治療をするときは1から順に行うことが大切。
肩甲上腕関節の動きの制限があるから肩甲上腕関節から動かそうとすると失敗することが多々ある。
それは「壊れた方」を理解できていないから。
基礎的で臨床に必要な機能解剖
A胸鎖関節
上肢挙上時は90度以内での「挙上」が重要なポイントになります。この関節の動きの制限になりやすいのが大胸筋と鎖骨下筋。他にも肋鎖靭帯、胸鎖靭帯なども影響。トリガーポイントにもなりやすい部位。第1肋骨と鎖骨の部分が固くなりやすいので注意。実際ここを緩めると水平外転や肩甲骨の動きもスムーズになります。
動きとしては上方に30〜35度、前後には35度、回旋歩行には44〜55度の可動域。
B肩鎖関節
肩鎖関節は90度以降での鎖骨の後方回旋に影響を与える関節です。肩甲骨の外転・内転・上方回旋・下方回旋の支点は肩鎖関節が中心となる。三角筋の前部繊維が硬くなって動きにくくなると肩鎖骨関節の動きも悪くなります。
動きとしては上下に10度、前後に17度、回旋40度。周りを肩鎖靭帯に覆われて、前上方がもっとも厚く肩鎖関節の前後方向への動きに関与する。
C肩甲上腕関節
主となる肩関節の部分。肩の構造としては前方にゆるくなりやすく、後方・下方の筋肉や関節包が固くなりやすいのが特徴。また肩に障害のある人の多くは上腕骨頭が上方に変位して痛みや可動域制限を引き起こすことがある。
D関節包(関節上腕靭帯)
靭帯とはそもそも関節包が肥厚したものになります。不安定な肩を守るために関節包は上腕骨頭の2倍の面を有しています。
関節上腕靭帯は下の3つに分かれる
・上関節上腕靭帯(SGHL)
・中関節上腕靭帯(MGHL)
・下関節上腕靭帯(IGHL)
特にIGHLは外転位おいてもっとも重要な支持機構。内旋位ではpostrior bandが緊張し外旋位ではanterior bandが緊張することで骨頭をサポートしているのです!この関節上腕靭帯のサポートをするのが肩甲下筋の下部繊維になりますので、ここの強化は大切。
E上腕二頭筋腱長頭
上腕二頭筋は関節窩と骨頭のstabilityに関与する。上腕骨外旋で緊張し、内旋で緩む。上腕二頭筋腱長頭が通る結節間溝は横靭帯と烏口上腕靭帯・肩甲下筋によってさらに強固に固定されている。
F烏口肩峰靭帯
烏口突起と肩峰をつなぐ靭帯。第2肩関節を形成する大切な靭帯。この靭帯の下には烏口肩峰滑液包や棘上筋があり、インピンジメントで炎症を起こしやすい部位。棘上筋の滑車作用も担い、骨頭を求心位に保つ役割もある。
G烏口上腕靭帯
烏口突起〜上腕骨大結節と小結節に付着する靭帯。小胸筋との連結もある。下垂位(1st)での外旋制限になりやすい部位
肩関節周りの筋膜について
複数の筋膜から連結するため、1つの筋肉の影響だけで症状をみないように注意しましよ。
ローテータカフについて
棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つに分かれるローテータカフ。不安定な肩を守るためにはこれら4つの筋肉の機能が非常に重要。その機能は「骨頭を関節窩に圧迫する」こと。では1つ1つみていきましょう。
大結節の付着部を3つに分けて評価
となる。さらに最近では棘下筋はsuperior facetの前外側部分まで付着していることがわかっている。臨床上はこの下・中・上面を細かく触診することでローテーターカフの付着部を評価することができる。
A棘上筋
起始)肩甲骨の棘上窩に付着。(停止)上腕骨の大結節、肩関節包に付着
・外転作用を有するが、骨頭を関節窩に押し付ける役割の方が大きい。
・挙上30度で働き、90度でピークを迎え、その後は遠心性収縮をする.
・肩甲挙筋と連結がある。
・三角筋と共同して肩関節のフォースカップルを形成
・外転作用以外にも、棘上筋の前方部分は内旋、後方部分は外旋機能を有する。棘上窩より起始し烏口肩峰アーチを前外方に通って広い腱として大結節に付着。上腕骨と烏口肩峰アーチの部分で挟まれ損傷しやすい。(肩峰下インピンジメントの原因にもなりやすい)
臨床上ではこの部分と脂肪組織や肩峰下周囲の軟部組織と癒着して動きにくくなると大変。痛みも伴いやすいので注意。この部分と肩甲挙筋が硬くなり、「肩こり」を起こしている症例をたくさん経験しま
新しい解剖学の初見では大結節につく割合としては棘下筋の方が多いとされていることを知っておこう!臨床上、棘上筋の萎縮は僧帽筋上部で覆われているのでわかりにくい特徴がある。
B棘下筋
(起始)肩甲骨の棘下窩に付着。(停止)上腕骨の大結節に付着。
・上方の横走繊維と下方の斜走繊維に分かれる
・腱性部分は屈曲90度・外旋位から水平外転で作用。下方の筋性部は外転90度での外旋に作用。
・90度までは棘上筋・90度以降は棘下筋でスイッチする
・小円筋と棘下筋の部分にある後方関節包は厚い
この部分は萎縮が触診でもわかりやすい。一方棘上筋は僧帽筋もあるため萎縮は分かりづらい。評価は横走繊維と斜走繊維に分けて行うことが大切!
最近の解剖によって大結節の前方部分まで連続して停止していることがわかった。ということは外旋機能だけでなく外転機能も発揮するということがわかっている。また棘下筋は筋肉が大きいので、上部・下部の繊維ごとに分けて評価すると良い。(つまり上肢下垂位での外旋は上部繊維、90度外転位では下部繊維が働く)
C小円筋
(起始)肩甲骨の外側後面の下角に付着。肩甲下筋筋膜に付着。(停止)上腕骨大結節と肩関節包に付着。
・小円筋は3rdポジションでの肩関節内旋作用
・後方関節包の挟み込みを防止
・小円筋のスパズムは中枢より抹消の影響が大きい
・筋膜としては菱形筋〜棘下筋〜小円筋と連結
・小円筋は遠心性収縮をかけながら挙上をコントロール
・小円筋の腱性部分は90度屈曲内旋からの外旋に作用、下部の筋性部分は下垂最大内旋から外旋に作用
非常にスパズムを起こしやすい筋肉。また棘上筋と同様に遠心性収縮をして挙上をコントロールするため小円筋の伸び縮みは重要なポイント。
棘下筋との違いは90度屈曲位(3rdポジション)での外旋に作用する。同時に外旋時の後方関節包の挟み込みも防止する役割がある。
小円筋と棘下筋は棘下筋筋膜で筋連結している。
D肩甲下筋
(起始)肩甲骨の肩甲下窩に付着。(停止)肩甲骨の小結節に付着。
・大切なのは最下部の第5束。(上部は小結節の上、中部は小結節、下部は下方関節包に付着)上部は挙上初期、中部は軽度外転位での内旋、下部は挙上位での内転内旋。これが硬いと120度が限界(SHA)切除すると挙上が変わる
・肩甲下筋下部繊維は下方の関節包に付着しているので、肩関節外転・外旋にて内転の等尺性収縮
・上腕骨外転・外旋位に下関節上腕靭帯と合わせて前方の安定性を得ている
・インナーマッスル唯一の内旋筋
不安定性のある肩にとってはとても重要な筋肉。インナーマッスルの中で唯一内旋機能を有するから。つまり関節窩からの前方脱臼を防止する役割を担う。(肩関節前方の安定性に重要!!)
これがアウターマッスルの大胸筋が優位に働いてしまうと良くない。この筋肉も大きいので繊維ごとに分ける必要がある。下垂位では上方、90度外転位では下方の繊維が働きやすい。肩甲下筋のフォースカップルとしては大胸筋との連携が下垂位での内旋で起こる。
ローテータカフトレーニングの動画
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