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5分で解剖からよくわかるストレートネック!改善するための3つの理論的ステップ!

最近はスマホのせいで

「首が痛い」
「ストレートネックで」

みたいなことが増えました。


ではこのストレートネックをもっと深い解剖学の点から理解して、ストレートネックを解決する方法を専門家目線でお伝えしていきます。


ではいきましょう!!

※海外では「Text-Neck 」と呼ばれたりしています。

頚椎のカーブの変化と2大ストレス

人間の背骨は当然ながらS字カーブでできています。

頚椎:前弯
胸椎:後弯
腰椎:前弯

もちろん頚椎は緩やかなカーブをしているのが自然です。

しかしこのカーブがスマホやパソコン作業、前屈みの猫背姿勢によって、頚椎の前弯が失われます。


頚椎のカーブが少なくなることで、どれくらいの負荷が首にかかるかを報告したのがハンスラー先生ですね。

一番右の首を60度前に傾けた時には27kgの負荷がかかっていることになります。

首の角度が0度だと、首にかかる重さは約4.5~5.5キロ
首の角度が15度だと、首にかかる重さは約12キロ
首の角度が30度だと、首にかかる重さは約18キロ
首の角度が45度だと、首にかかる重さは約22キロ
首の角度が60度だと、首にかかる重さは約27キロ

これはだいぶ肩周りに負担がかかりますね。原著はこれです↓


ではこのストレートネックの問題点をさらに解剖学・運動学の観点から見ていきましょう。


ストレートネックは上位頚椎と下位頚椎にストレスを与える

通常の頚椎の運動は

「上位頚椎C1~2が回旋軸になる」

のですが。

ストレートネックになるとこの軸が変わります↓


・上位頚椎が過剰に伸展する
・下位頚椎が過剰に屈曲する
・結果的に回旋軸が下方に移動する



これによって頚椎が動くたびにストレスが加わります。


さらに先ほどの静的な姿勢で頭に27kgの重さがかかった状態が何時間も続けば、脊柱の伸展筋も疲労してくるのは当然ですね。

<ストレートネックの2大ストレス>
1:動くストレス(運動軸が変わることによる負担)
2:動かないストレス(頭部前方位によるバックマッスルの負担)

この2大ストレスが身体にかかります。



ではこれらのストレートネックをどうしていくかを考えてみましょう!



いわゆる

「アゴを引いて姿勢を正せばいいんでしょ?」

というのは間違いではありませんが、これだけでよくなる可能性は低いです。理由はシンプルにアゴを引いて姿勢を治す余白がないからです。


もう少し専門家らしく、丁寧にステップを踏んで考えていきましょう!


ストレートネックを研究から見てみると・・・

ストレートネックのシステマティックレビューを見てみましょう。
英語できる人はダウンロードして読みましょうw

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