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心理学って何?を歴史から紐解いてみる

心理学は人の心を分析してる学問というのは、皆さんご存知だと思います。もう少し踏み込んで表現すると「人間の行動を科学的に分析する学問」と言えると思います。

何となく分かっている心理学や心理学の情報。今回は、どのようにして今の心理学ができていったのか、歴史をざっくりとご紹介したいと思います。
心理学関係の記事を読んだ時に、歴史的背景が役に立つ時があるかもしれません。

心理学の歴史

心理学は哲学的な分野から生まれました。ギリシャ語で心理学はプシコロギア、「魂」を意味するプシケーと「研究」を意味するロギアの組み合わせでできたとも言われています。魂の研究をする学問だったんですね。

魂の動き、視点を変えると、人間がどのように考え、行動するのか、そこにはどのような生理的な欲求や過程があるのかを考える学問と言えると思います。

「魂」は対象範囲が広すぎですね。スムーズに発展していったとは考えにくい。。。過去を紐解くとやはりそうでした。

心理学はアメリカとヨーロッパを中心に学問として発展します。アメリカは哲学的なアプローチを、ヨーロッパは科学的なアプローチをしていきます。アメリカでは自我や意識を、ヨーロッパでは実験による感覚や記憶の変化を研究していました。研究は自分が被験者のことが多く、かなり内省的な研究結果が報告されています。

これでは主観的な結論が出やすいということで、段々と客観的に研究できる方法を探すことになります。そこで有名な「パブロフの犬」に代表される行動原理に基づいた手法が確立されます。ちなみに旧ソ連で行われた実験で、心理学のリーダー的な存在だったアメリカやヨーロッパにかなりの影響を与えることになりました。

こういった新しい手法を用いた研究によって、心の動きを客観的に研究は出来ないが、比較対象を持って行動を研究すれば、環境と行動の関連性は分かるようになるということが認知され、主流となっていきます。行動主義の始まりです。

それと同時期に、もう一度精神分析に立ち返った研究が注目されます。フロイトが没頭した「無意識」の研究です。幼児期からの記憶と生育過程から無意識を分析する手法が流行ります。

さて、このような流れを経て、ようやく今の心理学の体型に近づいてきます。認知心理学の発展です。簡単にいうと、色々と研究方法あったけど、それらを取り込んでもっと広い視野で人の幸せのために研究しようぜ!というのが認知心理学です。

人の心の探求は、より有意義な人生を送るための探求へと変化していきます。人の価値観や関わり合いに重点を置いた研究が主流になっていき、心と行動の繋がりが主体だったのが、環境と他者の関係性が主体と変化していきます。そしてこの頃に、人間より遥かに優れた計算能力を持つコンピューターも発達していったため、急速に科学的な比較研究が発展していきます。

心理学の今

そんなこんなで自分と、環境も含めた他の要素との繋がりをみるようになったのが今の心理学です。関わりの幅はかなり広いです。

例えば遺伝子。人間の性格は遺伝子で半分決まると考えられています。他に腸内細菌が性格や人の能力に影響する研究もされています。

他者との関係性でいうと、人の心の成長は拠り所、特に家庭環境が大きく影響すると考えられてます。子供にとっては特に重要な点ですね。仕事でいうと、未来のためにどう動くかを話し合う事が職場環境にとって良いという研究もされています。失敗を責めるよりも未来に向けた話をした方が人の心にとって良いよという研究ですね。

今あげた例が全て統計的な比較研究で行われています。心の探求を軸に、行動と環境、遺伝子などの身体的な因子の関係性を分析していく学問が今の心理学です。

今後の心理学

どうなっていくんでしょう。。。幅がより広くなっていくんですかね。もしくは原点回帰で内省に特化していくかもしれません。

心が計算できるようになると、人格をバーチャル化するとかも現実味を帯びてきますね。でも心理学とは違う分野ですかね。。。

色々と考えると、心理学という学問がなくなって、全ての学問に吸収されていくのかもしれません。既に脳の研究なのか、人体の研究なのか、心の研究なのか、区別がなくなってきてますしね。もしくは、学問と学問を繋げるハブのような役割を担っていくのかもしれませんね。

最後に

長くなってしまいました。かなりざっくりとまとめました。楽しく読めたなら嬉しいです。何となく理解している心理学という学問。今以上に興味を抱いてもらえたら幸いです。心理学は正しく接していれば大きな助けになると思います。

では。

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