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ノスタルジック・メルト


「メルト」

その言葉に僕は懐かしさを感じるのだけれども、読者の諸兄姉各位にとってその言葉はどのように響くだろうか。

おそらく僕にとってのそのノスタルジーは初音ミクの楽曲「メルト」(ryo作詞・作曲)に由来すると思う。

初音ミクとは、2007年に登場したボーカル音源であり、キャラクターである。
思えばデスクトップミュージック(以下、DTM)が日本において有名になり、多くのユーザーに親しまれるようになったのも初音ミクを始めとしたボーカロイドの登場からだと言えるだろう。
DTMをもう少し深掘りして語ると、90年代はターニングポイントだ。中村一義の音楽はまさにそれで、自室で制作する音楽が、音楽好きのコアなファンの心を震撼させた。


このように、音楽を語るだけでも様々な視点から捉えることができる。
かつて、「歌はいいね。歌は心を潤してくれる」と渚カヲルが碇シンジに投げかけた言葉(新世紀エヴァンゲリオン第24話「最後のシ者」より)が僕にとっては印象深く記憶に残っている。
心を潤すという表現は本当に絶妙だ。
音楽で救われる・救うといった独善的な表現に陥らず、潤すという湿り気を与える言わば心の潤滑油といった意味合いで使われている。

そう、喉が渇いたら水を飲んで喉を潤すように、心が不安な状態に陥ったら同様に潤す必要があるのだ。
 
しかしながら、心を潤す自動販売機はどこにあるのだろうか?
もしも心のモヤモヤが僕達の日常を脅かしたときに、気軽にアクセスできる自動販売機はあるのだろうか?(さすがに自動販売機という表現を多用すると問題の矮小化とも受け取れてしまうので、以下オアシスとしよう。これならば美しい)

話を再び音楽の話に戻そう。
音楽史を語るにはあまりに知識も経験も浅いので畏れ多いのだが、機材の進歩は音楽シーンの変遷にも大きく寄与しているのは明白だ。
宅録機材の普及(僕のかつての相棒はBOSSのBR-600)に伴いバンド形式のサウンドから宅録機材によって作曲された整った音楽が賛美される傾向を感じた。機材の普及と進歩に音楽シーンは見事適応し、文化を発展させたのだ。

渚カヲルの言葉に説得力を感じざる負えない。
心のオアシスにしても、技術の発展と世の中のニーズに適応していくことはやはり悪いことではないように思う。

オンラインカウンセリングmelt(メルト)

カウンセラーと、相談者をマッチングするサービスが先日2021年4月22日リリースされた。
かつてマイナーだったDTM(家の中で作る音楽)が世の中に普及したように、まだまだメジャーとはいえないしむしろ業界として考えていかねばならない問題は多いオンラインカウンセリング(家の中が面接室となるカウンセリング)がこれから先のスタンダードになるかもしれない。
そんな期待と様々な思いを込めて、オンラインカウンセリングmelt(メルト)に登録した。


その期待と思いは次回また筆を執ろうと思う。

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