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はじめに


こちらの記事を見つけてくださり、ありがとうございます。
私は、公認心理師・臨床心理士の香川葉月と申します。
また、オーストラリアのクイーンズランド大学で開発された子育てプログラムである「前向き子育てプログラムTriple P」のトレーナーでもあります。

私のnoteでは、子育てやメンタルヘルスに関する情報や、日々考えていることについて発信していきたいと思います。
今日は、私自身のことを書いていきたいと思います。

長くなるかもしれませんが、よろしければお付き合いください。


心理士(師)を目指したきっかけ

実は、はじめは学校の先生になりたいと思っていました。
教師である父の背中を見て育ったことと、これまでにお世話になった素晴らしい先生方のようになりたいと考えていたからです。
日本史がとても好きだった高校生の私は、「日本史を学ぶなら奈良か京都だ」と考え、奈良女子大学に進学したのでした。

奈良女子大学では、「文学部」として入学するので、1年次は特に幅広く学ぶことができました。歴史学だけではなく、政治学、倫理学、人間学、社会学、文化人類学、哲学などなど…。そして、「心理学」の授業を受講しました。

心理学は「科学」ということを知る

大学の心理学の授業は、いろいろと衝撃的でした。まずは、「心理学を学ぶことで人の心が読めるようになるというのは誤解です」と断言されました。

そして、心理学というとなんとなくスピリチュアルな要素もあるのかなと思っていたのですが、実際には真逆で、実験や調査など厳密な手続きによって人間の行動を測定して、人々の生活に活かしていく科学なのだということを知りました。

大学では、認知心理学のゼミに所属し、実験を通して、人間が外にある情報をどのように認識するのか、どういう仕組みがあれば、人間がより素早く安全に生活できるのかといったことを学びました。例えば、非常口にある人型のマーク(ピクトグラム)の向きや大きさが、どのようになっていると人間は素早く反応できるのかといったことを研究されている方もいて、心理学が役立つ領域の広さに感動しました。

臨床心理士を目指す

心理学を学びながらも、学校の先生になろうという気持ちは持っていたのですが、様々な実習やアルバイトをするなかで、子どもの心理や発達について深く学ぶ必要性を感じ、大学院に進学することにしました。このころから、学校の先生ではなく、心理師を目指そうと考えるようになりました。

大学院では、応用行動分析学(ABA)を学ぶ研究室に所属しました。
ABAは、人間の行動をデータを取ることで理解し、人々の生活の質を高めるための方法を考えて実行していくといった学問です。

私は、学校でのPBS(ポジティブな行動支援)について研究をし、ペアレントトレーニングについても実践を通して学びました。

就職、臨床心理士・公認心理師を取得

大学院を修了後、兵庫県にある一般社団法人パーマネント・クリエイティブ・マインドに就職し、現在まで子どもへの心理的支援や発達支援、発達・メンタルヘルスや子育てに関する研修、ペアレントトレーニングなどを行っています。

また、心理に関する民間資格である「臨床心理士」と国家資格である「公認心理師」の試験を受験し、無事に合格しました。
「やっとスタートラインに立てた!」と思ったのを覚えています。

前向き子育てプログラムTriple Pとは?

このプログラムは、オーストラリアのクイーンズランド大学のマットサンダース教授によって開発された子育てプログラムで、WHO(世界保健機関)や国連が世界一の子育てプログラムとして推奨しているプログラムです。

著作権の関係であまり詳しくは触れられないのですが、保護者に多くの子育てに使える方法をお伝えすることで、保護者がそれらの中からご家庭に合うものを選び、実践していくというような内容です。

Triple Pの概要については、下記のトリプルPインターナショナルとクイーンズランド大学によるサイトをご覧ください。

Triple Pトレーナーとは

Triple Pは、効果をあげるために、誰もが行えるわけではなく、「プロバイダー」と呼ばれる、養成講座を受けて認定を受けた人だけが実施できます。私も、まずはこの「プロバイダー」の養成講座に参加させていただき、保護者向けに実施する資格を得ました。

そして、その「プロバイダー」を養成する資格をもつ人が「トレーナー」です。

トレーナー候補者になるためには、3回の選考がありました。選考になんとか突破し、トレーナー候補者になったあとは、プログラムの開発者であるオーストラリアのクイーンズランド大学のマットサンダース教授や、トレーニング部門の責任者である臨床心理学者らからトレーニングを受けました。

マットサンダース教授は、オーストラリア、カナダ、イギリス、アイルランド、スイス、ニュージーランド、香港、シンガポール、イラン、ドイツ、ベルギー、オランダの政府に対して上級政策レベルで相談や助言を行っておられ、WHOの顧問でもあります。

トレーニングはすべて英語で行われ、英語で実演をしなければならなかったため、その点ではとても苦労したのですが、サンダース教授らから直々にトレーニングを受けられたことは、とても貴重な経験になりました。

トレーニングのあと、認定トレーナーとなるための知識とスキルに関する基準を満たし、現在は、日本で3人目の認定トレーナーとして活動しております。

Triple Pを実施するには

現在、Triple Pの実施者(プロバイダー)養成講座はすべて、日本の法人であるNPO法人トリプルPジャパンさまが主催されております。
現在のところ、すべての講座を私が担当させていただく予定になっております。子育て支援に関心のある方は受講していただくことができますので、ぜひご関心のある方はご確認ください。

終わりに

とても長くなってしまったのですが、最後までご覧いただきありがとうございました。
今後は、子育てやメンタルヘルスに関する情報も発信していきます!
「いいな」「読んでみたい」と思ってくださった方は、ぜひフォローをお願いいたします。


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