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壁を越えて 〜第4節町田戦〜

前節を1-0で勝利し連勝を目指して迎えたアウェイ町田戦、同じ2勝1分同士で上位を狙う両チームでしたが、結果は1-3での敗戦。町田のスピード感溢れる攻撃の前になす術なくといった印象でした。それでも下を向く事なく果敢に攻め続けたファジアーノの選手たち、J1昇格を心に秘めながら前へ進んでいって欲しいと思います。

町田:4-4-2           スタメン    岡山:4-3-3


●徹底されていたプレス

試合開始直後から町田は徹底して早いプレスを仕掛けてきていました。GK梅田からビルドアップを図ろうにも相手前線の素早いプレスにパスで逃げるしかないファジアーノ。それでも前線に向けて長短のパスを使い分けながら相手陣内へ攻め込んでいきました。が……

「パスがうまく繋がらない」

開幕戦、前節の栃木戦で見られていたパスワークは鳴りを潜め相手にコントロールされる場面が目立っていたように思えました。感じたのは徳島戦と同じ閉塞感。途中でカットされスピードに翻弄される、選手たちの間に焦りと苛立ちが見て取れるようでした。それでもIH河井陽介のクロスにIH田中雄大のヘディングシュート、CFデュークのスルーパスにWG宮崎幾笑のシュートなど相手ゴールを脅かすシーンは作り出せていました。ただ如何せん1点が遠い…。

そうこうしている間にSB河野諒祐のパスをドゥドゥにカットされそのまま平戸太貴へダイレクトスルーパス、CB柳育崇とヨルディバイスの股を抜かれ平河悠にゴールを決められてしまいます。敵ながら圧巻の攻撃でした。

また前半終了間際にGK梅田透吾が負傷交代。なんとも不穏な空気が漂い始めたような気がしました。


●太田修介のうまさとムーク

勢いに乗った町田は後半も攻勢を強めてファジアーノゴールへ襲いかかってきます。そして後半4分にはセットプレーから、その4分後にも太田修介にゴールを決められます。昨季もゴールを決められている選手だったのでイメージは良くなかったのですが、卓越したシュートセンスと絶妙なポジションどりが出来る素晴らしい選手でした。

ファジアーノは後半途中から新加入のステファンムークがJリーグデビューを果たします。劣勢の状態に置かれながらも探り探りでチームメイトと共に攻守に走り回るムークに頼もしさを感じていました。しかしその12分後、スローインの場所取りをしていたムークが相手選手とぶつかった…ように見えました。そういう競り合いはあるものだと思っていたので、その後ムークに出されたレッドカードはあまりにも衝撃的でした。何が起きたのか理解できないままピッチを後にするムーク、恐らくオーストラリアでは当たり前の事だったのではないでしょうか。それが日本では違った。

以前YouTubeにJ2屋さんという方がムークの紹介動画を上げて下さっていました。その中で「オーストラリアではフィジカルコンタクトが強く、それ故に日本だとファールをもらってしまうかも」もいった話が出ていたのを思い出しました。それがデビュー間も無く起きてしまうとは…。なんとも言えない雰囲気の中、ファジアーノは残り時間を10人で戦う事になりました。


●壁を越えて

10人になったファジアーノはもう劣勢のまま終わってしまうのか…そんな心配をよそに高い集中力で諦める事なく町田ゴールに攻め込んでいきました。そして泥臭くパスを繋ぎCF川本梨誉が一矢報いたのです。このゴールはそれまで漂っていた嫌な雰囲気をしっかりと断ち切るものだったと私は思っています。試合後の川本梨誉のコメントからも感じ取る事が出来ました。

今季初黒星を喫した相手が開幕から早い段階の町田戦で良かったのかも知れません。これからもスピードを武器に攻撃を仕掛けてくるチームとの試合は厳しいものになると予想されます。しかし彼らはこの敗戦を糧により強くなってくれると思います。次節は首位横浜FCをホームに迎えての一戦となります。2019年ホーム最終戦での敗戦のリベンジを果たしてくれると信じ、スタジアムで応援したいと思います。

壁を越えていきましょう!!

※YouTubeリンクを許可下さいましたJ2屋さん、ありがとうございました。

                 ふぁじまろ

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