記憶の3過程

記憶の3過程

〇 記憶痕跡(memory trace)とは、蓄積された過去経験のこと。

〇 記銘(memorization)とは、経験したことが記憶として取り込まれること。外部の刺激がもつ情報を人間の内部の記憶に取り込める形に変換することから符号化(encoding)ともよばれる。
 大脳辺縁系の海馬は、記銘に大きな役割を果たしており、海馬の損傷によって記銘が困難な状態になる。

〇 保持(retention)とは、記銘されたことが持続的に維持される過程。この段階では、取り込まれた情報は内部で貯蔵(storage)されており、外には現れない。保持されている時間の長さによって短期記憶と長期記憶に分類される。

〇 想起(remembrance)とは、保持されている記憶痕跡が、ある期間の後に外に現れること。保持されたものの中から特定の情報を探し出すので、検索(retrieval)ともよばれる。

〇 舌端現象(tip-of-the-tongue phenomenon)とは、記憶痕跡を保持していることは分かるが、想起できそうで想起できない現象。


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