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社会的手抜き(social loafing)

○社会的手抜き

 集団状況において他者と一緒に課題を遂行する場合に、本来なら発揮できるはずの個人の能力が生かされなくなる現象。
 ラタネら (Latané, B. et al)は、男子大学生を6人の集団ごとに防音室に入れ、大声を出したり、拍手をするように求めた。  
 その結果、一緒に同じ行動を行う人数が多くなるほど、1人当たりが出す音(声)量が減少することが示された。

 社会的手抜きは、個人の作業量が明らかになりにくく、他者との貢献度の比較が困難である加算的課題で生じやすい。
 社会的手抜きを低減させるためには、
(1)各個人の貢献を明確にする
(2)各個人に自分自身の貢献度を評価させる
(3)集団凝集性を高める
(4)課題の魅力を高める

○社会的補償(social compensation)

 集団の成果が個人にとって重要な意味をもち、成員が十分に貢献しそうにないと判断した際に生じる他者の不足分を補うために努力量が増大する傾向。

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