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「成功体験」を誤解している人の話

おはようございます、大学生のRikuです。

現在大学で心理学を学び、将来は心理セラピストになりたいと思っています。

今回は、最近ちょっと気になった話をします。

僕は心理カウンセラーの資格も持っていて、少し前までオンラインでカウンセリングをしていました。

その時、クライエントの方が「精神科の先生に「成功体験を積むといいよ」と言われた」とおっしゃっていて、そのクライエントさん以外にもそういう話はちょくちょく聞いていました。

しかし、どうもこの「成功体験」を誤解されてる方が多かった気がしたので、精神疾患の治療における「成功体験」の話をしようと思います。


「成功体験」だけ聞くと、「仕事をして成果を出さなきゃいけないの!?」とか「新しい事を始めなきゃいけないの!?」って思う方も多いようなんですが、そういう事ではありません。

もちろんそこまで出来たら最高ですが、精神疾患の治療をされている方は、そこまで出来ない方の方が多いです。

なので、ここで言う「成功体験」はもっと日常的な事でいいんです。

例えば、うつ病の方だと朝ベッドから起き上がれない、動けないという方もいます。

だけど、「明日こそは朝起きたら、ベッドから出るぞ」と思って、次の日の朝、きちんとベッドから起き上がる事が出来れば、それは成功体験です。

過去の記事でも書いてますが、自分がしたかった事やしようとしてた事が出来ると、脳内のドーパミンが分泌され、ポジティブ感情が強くなります。

ポジティブ感情を伴う行動は何度も繰り返されるようになっていて、それに加えて、ドーパミンレベルが上がると他の行動へのモチベーションにもなるんです。

なので例えば、「今日の朝はベッドから出る事が出来たから、明日の朝は起きて朝食を食べてみよう」と思って、次の日の朝、朝食を摂る事が出来ればそれも「成功体験」です。

このように、生活の中で出来なかった事が出来る様になれば、それが成功体験になります。

他の人にとっては小さい事でも、「小さい」か「大きい」かは主観でしかないので、あくまで出来なかった事を1つずつ「成功」出来るようにトライする事が大事なんです。

そして、もし出来なくても大丈夫です。どうしてもしんどくて朝起き上がれなかったら仕方ありません。

そういう時はもう少し小さなステップにするんです。

例えば、どうしても起き上がれないなら携帯を取って昨日のニュースを見るとか、本を手に取って裏表紙に書いてあるあらすじを読むとか、何でもいいです。何もしないよりかはプラスです。

そして、そこが出来てきたら、次は足をベッドから出して床につけてみてください。

両足床につけたら、体を起こしてベッドに座ってみて下さい。

このように起き上がるまでの行程をより細かくすればいいんです。

このようにして「成功体験」が増える事で、症状が改善し、気分も安定していくのです。

なので、ぜひ昨日出来なかった事に、今日はちょっとずつチャレンジして「成功」を体験してみてください。


最後まで読んで頂きありがとうございました!

毎朝、心理学や哲学に関する話を1つ書いています。

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