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あいうえ

何かの広告で
【最初に「あい(愛)」を学ぶ国で】という言葉を目にしたことがあります。
50音順に並べると、「あいうえお」で、「あい(愛)」が最初にきます。
多くの子供は、ひらがなから学習すると思います。そして、大抵は五十音順なのではないでしょうか。
これは日本だからこそ伝わる、面白いコピーだと思いました。

「 あ い う え お 」

あれ!?
でも、これって「あい(愛)」の次は、「うえ(飢え)」なのでは…。
(「うえ(上)」であり、成長していくことだと言われれば、それも一つの解釈だと思います。)

「愛の次に、飢えをまなぶ国」

なんだか今の日本の状況を表しているような気がします。

世代間の貧困連鎖が起こらないように、私たち大人が社会制度を制定したり、様々な援助を行う必要があるのだと思います。

子供は、親を選ぶことはできないですから。

そこで重要になってくるのが社会保障なのではないでしょうか。

社会保障には、(実際の運用がどうなっているかは別ですが)所得の再分配機能があります。
高所得者に多くの費用を支払ってもらい、様々な事情で困っている人を助けるためのセーフティネットです。また、公費から援助し続けるのではなく、社会への参加を促すものでもあると思います。

今、この社会保障を見直すときがきているのではないでしょうか。

当初、社会保障が設計されたときと比べて、現在の社会のつくりは変わってしまいました。
「三世代同居が基本で、地域社会との繋がりが強い時代」から
「核家族化が進み、単身世帯も増え、地域社会との繋がりも希薄な時代」へと変わってきました。

高度経済成長期のように、昨日よりも今日、今日よりも明日と成長していった時代を経て、バブルが崩壊し就職氷河期となり、不安定な雇用が増えていく時代がきました。そして、リーマンショックが起き、失われた10年が20年になり、30年となりました。

以前のように、新卒で正規雇用され、定年まで会社が面倒をみてくれる終身雇用ではなくなってきています。
不安定な雇用状態が続くと、自分の生活すらままならず、安心して子供を育てることができないと思います。(これは、少子化になっている理由の一つであると思います。)

少子化が進むということは、労働力人口が減少するということです。
子供は、一夜にして成長するわけではありません。社会にでるまで、20年から25年ほどかかります。
そうなると、向こう20年から25年の結果は予測可能です。

社会保障は、様々な制度があり、みんながどこかで何かの制度を利用しています。
自分が受けているサービスの利用料が上がったり、そもそもサービス自体が受けられなくなるのは嫌です。自分は、しっかりと税金も納めてきたし、年金も支払ってきた。なのに、「なぜ以前のようなサービスを受けることができないのか」「自分の親はこれだけのサービスを受けていたのになぜ自分たちは受けられないのか」と思うのも当然のことだと思います。

しかし、今の日本の現状を一度しっかりと認識する必要があります。
自分の親世代とは、祖父母世代とは、また違う社会の構造になってしまったのです。
そして、早期に対策をうたないと、日本は衰退していく一方なのではないでしょうか。
このまま失われた30年を、失われた40年、50年にするのでしょうか。
今までは、「バブル崩壊」「リーマンショック」「東日本大震災」「新型コロナウイルスの流行」と様々な理由を並べることができました。
しかし、失われた40年、50年となったとき、私たちにこそ責任はあるのではないでしょうか。

日本が貧しくなり、「うえ(飢え)」に苦しむことのないような社会を後世に残していきたいです。
日本に生まれてよかったと、日本を誇りに思ってもらい、「あい(愛)」してもらい、「うえ(上)」を向いて堂々と歩いていけるような社会になるといいなと思います。

P.S.
実際にどうするのかと言わたときの、手立ては思いついていません。
こういった文章を書くときに、問題提起のみをし、自分の感情をつらつらを書き綴る。そして、解決策を提示しないというのが、自分の悪いところだと思っています。
その時に感じたことを書き綴っているということで、ご容赦いただけたらと思います。

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