見出し画像

核家族化は家族という概念拡張の前兆だったという考察

こんにちは、おやさい料理研究所の所長で栄養士のたかはしかよこです。

おやさい料理研究の裏側には「あたらしい日常生活」の研究というミッションをもっています。

「シェアキッチン勉強会」も仲間と主宰していて「キッチンをシェアすること」についても研究しています。

先日2月11日にも国立市の「おへそきっちん」さんで勉強会をひらき「家族」のあり方とキッチンについての話をさせていただきました。
※後日SlideSheareで公開します。

このシェアキッチンの研究の中で「家族」の概念が確実に変わってきているという実感はあったのですが、ふと思ったのがタイトルの通り。

1960年から核家族化の増加傾向は続いており、単身家族の増加の一途をたどっているわけですが、これがネガティブなのかポジティブなのか正直よくわかりませんでした。

が、2019年2月の今においてはっと気がついたのは「家族」という概念の再構成の前兆としての分解が「核家族化」だったのだということです。


この50年近くの間に三世代家族の比率は10%ポイント以上減少し、その分単独世帯や核家族世帯が増加している状況が把握できる。構成比で見ると核家族世帯よりも単独世帯の増加率が大きく、未婚の人が増加しているようすが容易に想像できる。(ガベージニュース:増える核家族と単身世帯…種類別世帯数の推移をグラフ化してみる(最新)
また、1990年前後までは比率において「単独世帯…横ばい、むしろ減少」「核家族世帯…増加」だったのが、それ以降は「単独世帯…漸増」「核家族世帯…横ばい」となり、1990年ぐらいを境に、世帯構成のトレンドが核家族から単独世帯にシフトしていくようすが把握できる。晩婚化、未婚化に加え、高齢者の単身世帯の増加といった、いわば「先進国病」的な社会構造上の変化が、このタイミングで顕著化してきたと考えれば、道理は通る。ちなみに日本の高度経済成長が終わったのも、ほぼこの時期である。
ガベージニュース:増える核家族と単身世帯…種類別世帯数の推移をグラフ化してみる(最新)

そして興味深いのはこの「分解」はそのまま「個としての幸せの追求」の単位であり、それが逆に「家族という概念の拡張」につながるということです。

私の中では血縁の家族よりも、社会的な人間関係のほうがより「家族」であるような感覚は間違いなくありました。これはより確信に近くなってきています。

こうなるとそもそも「家族」って何?という問いがでてくるわけで調べてみる。

家族とは、血のつながりがある人や婚姻によってつながりがある人で、困ったときに助け合い精神的な結びつきがある人で、家族と考える範囲は人によって異なります。必ずしも同居していることや扶養していること、生計が同じことは家族の条件とはなっていません。心の安らぎを得ることと子供を育てることが家族の中心的な役割と考えられています。

親族とは法律上(民法)の用語で6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族とされています。民法で定義されていることもあって、家族よりは範囲がはっきりした形で用いられています。
(よい会計「家族とは何か?家族の定義・意味や範囲・機能と親族との違い」)

意外と「家族」はきっちり定義されたものではなかった。親族が法律上の概念なんですね。

かつては「家」という単位で女性が「日常の食」のディレクション・マネジメントを行っていました。家族の「日常の食」はお母さんもしくは奥さんに預けられていた。

しかし2019年の今はもうそのマネジメントをしてくれる存在は消えゆくのみの存在です。

だから、それぞれ個々人が自分の「日常の食」にたいしてマネジメントできるようならないといけない。

これは、個々人が食事を作るということじゃなくて「日常の食事」をなにをどうしたいのか?の方針をそれぞれがしっかり持つとということで、ここにが「言語化」の必要があります。

心が生きるための「おいしい食事・嬉しい食事」については、それなりの言葉があるのですが、もう一方の「身体が健やかに生きるための食事のことば」は断片的かつ大量の健康情報に翻弄されてなかなか自分のものになりにくい環境だと私は考えています。

かつて「日常の食」の存在そのものが「家族」のあり方と単位とイコールでした。しかし、2019年のいまはもうちがう。

今は、それぞれの個々人が自信を持って「自分の生き方を働き方」を語れる時代になりました。これは「日常の食」についても同じです。「自分はなにをどれくらい食べたらちょうどいいのか」を流行や健康情報じゃなく自分自身で決めていく。

そのために栄養学が栄養士がサポートします!というワークショップを毎月開催しています。3年間で50回約のべ300人の方に参加いただきました。これは勉強じゃなく「自分の身体の声をきく」ためのアクティビティです。参加された方はそれぞれに見つけた食の言葉の自信を手にワクワクしてお帰りになってます♪

生き方・はたらき方の土台に「食事のえらび方」を手に入れてみませんか。

日常の食事のちょうどいいを発見するワークショップ〜おやさい350サロン
2019/2/23(土) 19:00~21:30
2019/3/08(土) 19:00~21:30
2019/3/24(日) 11:30~14:00
場所:日本橋大伝馬町「社員食堂Lab.」


----------

「#週1note」に参加してます。 3/31まで計7回。おやさい料理研究所のサイドストーリーをお伝えしていきます。かんがえてみたらこういうのもわたしにとっては「家族」的なつながりだなぁ、と。
週1note magazine


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?