クレイジー・ハート(2009)
温かいカントリーミュージックが心に染みる
中年男の再生を描く渋くて味わい深いハリウッド映画
落ちぶれたカントリー歌手の再生を描くヒューマンドラマです。
人気スターとなったトミーの前座で歌う屈辱やスランプ状態を乗り越え、再び曲作りを開始したバッドの前向きな姿勢は、前夫との辛い経験を抱えたジーンの頑なな心を解きほぐします。
古き良きカントリーミュージックのように、不器用な大人の男女の愛の行方がゆったりとしたテンポで描かれています。
57歳の男の再生物語が絵になり、深い感動作になるなんて、さすがハリウッド映画!。それは泥臭くも人間的なバッドを演じたジェフ・ブリッジスの味わい深い名演の賜物です。ジェフは本作で5度目のノミネートにして、待望の米アカデミー賞主演男優賞を獲得しました。
音楽界の巨匠、T=ボーン・バーネットが手がけたカントリーミュージックも物語を盛り上げます。
ジェフやトミー役のコリン・ファレルが実際にカントリーミュージックを披露するのも見どころです。
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