あなたの隣(あるいは頭や肩の上)にある特等席  - BUMP OF CHICKEN 「アカシア」およびMV「GOTCHA!」ファーストインプレッション

※2021/01/23 「最初と最後に映る4人」に追記

初投稿は好きなバンドの新曲、1ヶ月越しの感想

 本当に、ただ何となくですが…
 10年以上追い続けて来たバンドBUMP OF CHICKENの新曲「Gravity」が
9月末に配信開始されるも、仕事が落ち着いてから…と聴くのを先送りにし続け、ライブ映像作品「BUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark TOKYO DOME」の初回限定版を滑り込みで予約してからは「これが届くまでは新曲は聴かずにいよう。」そう思っていました。
 そのままその後配信されたもう1つの新曲「アカシア」も聴かず、ポケモンとコラボしたスペシャルミュージックビデオ「GOTCHA!」が公開されても見ないままひと月以上が経過。

 昨日「アカシア/Gravity」のアカシア版、本日「BUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark TOKYO DOME」初回限定版が届きました。

MV 「GOTCHA!」

 先にライブ映像の方から…のつもりでしたが、全ての映像を視聴するには3時間近くかかるらしく。
 これを一気に観るのはちょっと重たいかな、と先にアカシア版付属DVDに収録されたMVを見ることにしました。3分だけだし。
いつもなら先に曲だけを聴くのですが、今回は映像と合わせた状態で初めて曲を聴くことに。

MVはこちらからもご覧頂けます。
【Official】Pokémon Special Music Video 「GOTCHA!」 | BUMP OF CHICKEN - Acacia

 最近の映像作品らしく、目まぐるしいほどのテンポで映像が変化していきます。
 ポケモンには詳しくありませんが、ほとんど終始笑顔のイーブイが可愛いし、顔にへばりつくピカチュウで笑ってしまいました。

最初と最後に映る4人

 1番最初にこの4人が映った時はこの4人を主軸に映像が展開されるのかと思いましたが、違いましたね。

 やけに古びた線路に穴の開いた貯水槽。錆びれ具合なんかがメインで流れる映像より幾ばくかリアルに描かれています。
 男性?4人が出てくるとBUMPメンバーのようにも思えますが、一概にそうも言えません。(あんなぽっちゃりしたメンバーいたかな…。)
 ともあれあの4人が何者かは不明ですが、メインで描かれるトレーナー2人&ポケモン2匹とは別の場所で旅をしている人達であったり、あるいはいわゆるポケモンの世界とは全く別で、現実の私達に近い人達という捉え方も出来ます。(時系列の描かれ方からすると後者の方が説得力はありそう)
 この4人が描かれていることによって、この映像では歌詞中の「君」「僕」をトレーナー2人ポケモン2匹に限定しないものとして扱っているように受け取れました。

※2021/01/23追記
 友人がこちらの記事を教えてくれました。

 そうか…『スタンド・バイ・ミー』か…ちゃんと観たこと無かったな…。
 記事を拝見した限りですが、最初と最後の4人はこの「始まりの映画」の4人でほぼ間違いなさそうですね。「そうやって始まったんだよ」という歌詞とも繋がって来ます。
 有名(?)なFF15のオープニングでも『スタンド・バイ・ミー』の曲が使われていましたが、長い道を4人で進むという構図もここから来ていたんですね。ジャケットもその場面が使われています。

 『ブレードランナー』なら分かったんだけどなぁ(笑)あの映画観た後だと大概のサイバーパンクはこの影響を受けているんじゃないかと思えて来ます。

 まぁ、さらに元を辿るとフィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に繋がってくるので、この辺りを追うとキリがありませんが。
 というかそもそも『GOTCHA!』はサイバーパンクとは言い難い。完全に脱線してますね。

 閑話休題。

君がいる事を 君に伝えたい

 曲の歌詞終盤。何故かこれを聴いた途端に目が潤みました。
 昨今の状況を鑑みれば理由に思い当たる節が無いわけでは無いですが、もちろん聴いているその瞬間にあれこれ言葉に紐づく事象を連想していたわけでも無く。こればかりは解析出来る気がしませんね…。

 その後の映像では一度手を振ってから投げられるモンスターボールも印象的でしたね。
 これから捕まえる相手に何故手を振るのか。「今から行くよ」という合図のような。
 この映像1個丸々、これから2人と2匹(あるいは視聴者一人一人)が進む旅路のイントロであったり、これから過ごす時間への始まりの合図のような意味合いが込められている。そんな気がしました。

DVDのトップメニューおよびジャケットにも使われているイラスト

 BUMP OF CHICKENの作品はいわゆる「光100%!暗いところは一切ありません!!」みたいな物事の明るいところだけを描いているものは少なく、このイラストにも暗いところ…とまでは言わなくても「必ずしも明るいだけとは限らない」と言うべき要素が隠れています。

 それは2人が進む道の先、遠くに見える草木の無い灰色の山肌。
 この絵だけではこれから先彼らがその山を越えていくのかどうかも定かではありませんが(どこかで迂回するかも)、少なくとも手前側に見える彼らの出発を祝うような、旅の無事を祈るようなカラフルな紙吹雪とはかなり対照的に描かれています。
 (映像の中でも全部が全部カラフルな場面ばかりではなくて、トレーナーとポケモンがはぐれる場面なんかではほぼモノクロに近い色遣いでしたね。)

最後に

 MVが終わり、トップメニューが表示されてからはそんな事を考えながら隠し要素を探すのでした。
(BUMPの映像作品では恒例の行事。今回はさすがに無いか…と思ったらありました)

 歌詞を一個一個追って解説もしてみたいところですが、まずは歌詞カードを見ずに音(と映像)だけの状態をしばらく楽しみたいので、ここでは割愛します。

 なお、MVを何度も見直したりこの記事を書いたりしているうちに3時間近く経っているので、ライブ映像はまだ観れていません(笑)