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潜伏期間の長い病原性大腸菌には、これからの季節、気をつけましょう!

昨日は芽胞についてでした。芽胞を形成する腸内細菌のうち、クロストリジウム属の細菌はほとんどが日和見菌で身体に害がない菌が多いのですが、中にはウェルシュ菌や病原性大腸菌という悪さをする菌もおり注意が必要です。

ウェルシュ菌は体内に保有されている方もおり、芽胞の間は悪さをしませんが、腸内環境が悪くなると身体に悪影響を及ぼすようになります。

また、病原性大腸菌は食中毒を起こすことで知られている菌ですね。

そもそも大腸菌は私たちの腸内に棲んでいる常在菌でその多くが無害ですが、下痢などを引き起こすものも存在します。

細かく見ると、「腸管病原性大腸菌」「腸管侵入性大腸菌」「毒素原生大腸菌」「腸管凝集性大腸菌」「腸管出血性大腸菌」の5種類ですが、腸管出血性大腸菌以外は下痢や腹痛を引き起こします。

「腸管出血性大腸菌」は、ベロ毒素という毒素を放出し、出血を伴う腸炎や溶血性毒素症症候群を引き起こし、激しい血便や重篤な合併症を経て死亡することもあります。(明日香出版「微生物」より引用)

感染した食材からわずか100個の細菌摂取でも、3日~8日の潜伏期間で発症し、食中毒の症状を起こすため、感染ルートがわからず、食材も断定するのが難しいと言われています。

細菌の怖さを十分知った上で、食事や調理に気を配っていたいものですね。

*画像は大腸菌のコロニーを写したものです