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<お肉論争>の結論は、やっぱりこれかな!?

以前に「お肉論争」と勝手に名付けて、話しを展開させていました。健康のためにお肉を食べるべきか否かと言うテーマで、色々な方向からこのコラム内で見てきました。

その結論は、人の栄養素確保のためには、お肉も適度に摂取すべき、でも腸内細菌のことを考えると控えるべき、これがその時の答えだったように記憶しています。

これまでのコラムで、人が栄養素として主に小腸から取り入れる食材と、腸内細菌がエサとして食べ、その代謝物を短鎖脂肪酸やビタミンとして生成する食材とを分けて考えるべきと、一貫して述べてきました。

この考え方に間違いはないと思っていますし、今後も皆さんにお伝えしていきたいと思っているのですが、先日、弊社の腸内細菌を受けてくださった方で、ちょっと今までの方とは違ったデータが上がってきた方がいらっしゃいますので、ご紹介したいと思います。

この方ですが、バクテロイデス菌とプレボテラ菌の割合が、ベジタリアンの方に多く見られる、バクテロイデス菌<プレボテラ菌のパターンの方でした。要するに、プレボテラ菌の方が多いパターンです。

最近では日本人には少ないパターンです。欧米人は肉食中心で食物繊維の摂取が少ないためバクテロイデス菌が圧倒的多いのですが、最近の日本人も欧米型の食生活のため、このパターンが多くなっています。

話しを戻すと、今回の方は、ベジタリアンとは程遠く、お肉中心の食生活で野菜はほとんど摂取されていない、まさに欧米型の食生活でした。体型も少しぽっちゃり型で、少しアレルギー症状がある方でした。

では、なぜプレボテラ菌の方が優勢だったのかと言うことです。

人はお肉を食べると小腸でたんぱく質はプロテアーゼ、脂質はリパーゼという消化酵素により分子レベルに分解され、血液中に取り込まれます。この消化酵素の働きが強い人は、大腸にまでたんぱく質や脂質が運ばれず、バクテロイデス菌は増えません。

今回の方は、珍しいですがそのパターンなのかなと思いました。

逆に、少量のお肉でも消化酵素が働かない人は、大腸にいる悪玉菌のエサになり良くないことは明確です。となると欧米人はプロテアーゼやリパーゼの働きが強いということも言えます。

民族によってそれは顕著で、エスキモーはアザラシの肉をたんぱく質として摂取しますが、野菜を摂取することはほぼありません。その環境下、食習慣でも生存していける消化酵素や腸内細菌がいると言うことですね。

今回の方はレアケースだとは思います。日本人は昔から一汁三菜とも言いますが和食中心の食生活が適していると言います。

皆様も飼われている腸内細菌と相談しながら、毎日の食生活を考えていただければ嬉しく思います。

*画像は鉄板焼きでのステーキ映像です、お肉論争は抜きにして食べたくなりますね!