見出し画像

簡単に売上・利益アップになる【クロスセル】を解説してみた(前半)

■はじめに

私(久保憂希也)は「マーケティング」というのが大好物で、いかにも「労せず売上が上がる」「自動的に利益が増える」みたいな感じが好きです。

昨今はマーケティングというと「どんなWeb広告を効果的に出すか」みたいな内容が多いのですが、マーケティングの本質はそこではなく、もちろん広告など費用をかけずともできる手法はたくさんあります。

今回は数あるマーケティング手法の中から、簡単に導入・実践できる「クロスセル」を取り上げます。

弊社が実施しているクロスセルの具体的なやり方を公開しますが、どの業種・業態でも実施できるよう、できる限り汎用性がある考え方や具体例も紹介させてもらいますね。



■「クロスセル」とは?


顧客が商品・サービスを購入する際、【同時に別の】商品・サービスをおススメ・購入いただく行為全般が「クロスセル」です。

私は個人的に「ポテト営業」と呼んでいます。
マクドナルドでハンバーガーだけを注文すると、「一緒にポテトもいかがですか?」とおススメされますので。
マクドナルドは非常に良い教育をしています。

画像3

ABCマートで靴を買うと、靴磨きとか防水スプレーとかおススメされますが、これも立派なクロスセルです。
私は店員の勧めでシューキーパーを買ったことがあります。
はい、これだけで売上単価2,000円アップです。

車を購入しようとすると、わりとエグいクロスセルを受けます。
カーナビは当然ながら、自動車保険の切り替えまで・・・



■クロスセルの具体的な効果


この記事のタイトルでは「簡単に売上・利益アップになる・・・」と謳っていますが、クロスセルを実施した場合の具体的な効果としては、このようなものがあります。


●コスト・労力がかからない

(労力があったとしてもほぼ無いと思える程度)

上記で挙げた例のように、クロスセルは顧客が購入するタイミングで、別の商品・サービスを提案することなので、新規顧客を獲得するときのようにコストや労力はかかりません。

あり得る(追加的な)労力としては、顧客対応する従業員を教育し、それを実施することくらいで、一度落とし込みできればそれを延々と実施できることになります。

なお、弊社はクロスセルを自動的・機械的に実践していますが、その具体的な手法については、続けて読んでいただければ出てきます。


●売上アップより利益アップの影響が大きい

クロスセルを実施したからといって、それだけでいきなり売上が1.5倍になったりはしません。
あくまでも、別商品・サービスを勧めるだけであって、顧客単価が2倍になるわけでもなければ、購入した顧客全員がクロスセルに応じてくれるわけではありません。

ただ、クロスセルによって売上が10%アップすると、利益は(ほぼ)10%アップすることになります。

これは上記のとおり、クロスセルを実践するのに追加的に発生するコストや労力はほぼ無いからです。

通常は、売上を上げようとすると追加的なコストも発生するため、利益に対してダイレクトに影響しないことが多いわけですが、クロスセルに関しては「売上増=利益増」が成り立ちます。

画像4


■クロスセル手法を大公開!


弊社は、士業と呼ばれる専門家(その多くは税理士事務所)に対して、セミナー開催やその収録DVDを販売するという、非常にニッチ!な事業を展開しています。

この集客方法は、基本的に「メルマガ配信⇒LP(ランディングページ)」というかなりベタな方法なのですが、このDVD販売を具体例として、実践しているクロスセルの手法を解説します。


●申込直後にサンキューページに移る

ホームページでDVDの申込み(もしくは決済)が完了すると、同じ講師もしくは類似した内容のDVDのページが表示されます。

画像5

※もう少し突っ込んでいうと、弊社の会員サービスをおススメする場合が多いのですが、これは「アップセル」なのでこの手法については別の機会にお伝えすることにします。

これによって、過去にリリースしたDVDをクロスセルで売ることができます。


●申込確認メール(自動応答)で商品のURLを載せる

Web上で買い物をすると、その直後に申込確認メールが自動で配信されますが、弊社ではこのメールの【ヘッダー】に、同じく同じ講師もしくは類似した内容のDVDのURLを3つ程度載せています。

画像6


はい、ただこれだけ!と言ってしまえば終わりなのですが、これを自動的に設定するだけで、売上・利益が上がります。

弊社のクロスセル効果を具体的にいうと、新規でDVDを販売開始して100本売れるとすると、そのうち別のDVDが8~9本売れます。
クロスセルの率が10%弱ということですね。

弊社が販売しているDVDの平均単価は@20,000円程度なので、クロスセルによって単価が@2,000円弱上がっていることになります。

DVDを100本売れば、100本×@20,000円=200万円の売上になりますが、実際にはセミナー開催・収録するコスト、講師に対する報酬、編集・DVDプレス費用などがかかりますので、そこまで利益率は高くありませんが、クロスセルによって売れたDVDは、追加的なコストがありませんので、@2,000円×10本=約20万円は売上=利益アップになっています。

弊社のWebはかなりイケてないので、今後DX化を進めていく必要がありますが・・・
このクロスセル手法で考え方を参考にしているのはAmazonです。

Amazonで商品を購入する場合、商品ページ内において類似商品や推薦商品(レコメンド)が表示されますし、購入手続きに移行する際にも同様に表示されます。
これがまさしく(DXで達成できる)クロスセルで、これがなければAmazonの顧客単価はガタ落ちでしょう。

弊社レベルのサイトでも上記のクロスセルは簡単にできますし、自動返信メールは工夫次第ですよね。

画像7


■クロスセルでは「どのような商品」を提案・販売すべきなの?


ここまで解説したところで、「じゃあクロスセルで何を売ればいいのか?」
「うちではクロスセルになるような商品・サービスがない」
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

クロスセルを実践するうえで大事なのは、いかに関連する商品・サービスを訴求できるのかにかかっていると言っても過言ではないでしょう。
マクドナルドのポテトやドリンク、靴販売店のメンテナンス商品、カーディーラーのカーナビに当たるものですね。

クロスセルで提案すべき商材は、大きく3つに分類されます。


●類似商品

弊社では「専門家向けDVD」という商品の特性上、クロスセルの商材として主に、類似商品を並べています。

これは書籍や音楽・映画などと同じと捉えていて、【似たような内容にニーズがある】という考え方です。

マーケティングの本を購入しようとしている人は、他のマーケティング関連の本も読みたいだろう、という簡単な推測です。


●付帯・補完商品

弊社では商材の特性上なかなか実践できませんが、購入商品の付帯商品や補完商品をクロスセルというのは効果的です。

私は筋トレをしているので、Amazonでよくプロテインを買いますが、購入時には他のプロテイン(類似商品)のみならず、シェイカー(プロテインを混ぜて飲む容器)が表示されます。
この商品を買う人はこれも使うだろう、というクロスセルです。

スマホを販売するのであれば、スマホケースや画面フィルム、さらにはモバイルバッテリーなどがこれに当たります。


●保証

クロスセルする商材がない・少ないという業種・業態であったとしても、基本的にはクロスセルするための商品・サービスを作ることは可能です。

家電量販店で電化製品を買うと、間違いなく勧められるのが「保証」(メーカー保証の延長)です。
冷蔵庫を買う人に洗濯機を勧めても意味はないですが、保証であればどんな電化製品でも加入対象になります。

最近では、スマホの故障保証なども一般的になっています。
スマホは壊れやすいことから始めたのでしょうが、クロスセル商品・サービスとしては最適でしょう。



総じていうと、クロスセルの本質は「顧客の財布が開いてる時に、さらに上乗せ提案・購買促進する」ことなのですが、クロスセル商品・サービスはグイグイ営業するものではなく、できれば自動的に・軽く、顧客に提案すればむしろ喜ばれるモノが良いです。

Amazonのヘビーユーザーである私は、レコメンド商品にむしろ喜んでお金を払っており、Amazonの顧客単価向上に寄与してますが、「クロスセルされた!?」という嫌な気持ちがないことから、引続きAmazonで購入しようという想いになります。


-前半はここまで-
後半をお楽しみに!

本マガジンとは別に
毎週木曜日に配信しているメールマガジンはこちらから
無料でご登録いただけます。
勝てる経営のノウハウ・最新知識を受け取ろう!
↓ ↓ ↓

メルマガバナー


久保のマーケティングセミナーを無料受講!!
全10回のセミナー無料動画視聴はこちらから!
↓ ↓ ↓

動画視聴バナー