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⑫エネルギー小説■バイオエタノールと合成燃料の手作りが加速!●UAE、石油取引でのドル使用を正式に停止



自分で作ってみよう! バイオディーゼル燃料

バイオディーゼル燃料を作るために数百万円の機械はいらない。作り方は簡単だから、だれだって台所で作ることができる。手作り燃料は石油会社が市販している軽油よりずっと良い燃料にできる。自家製バイオディーゼル燃料の方がディーゼルエンジンを調子よく稼働し、エンジンを長持ちさせられる。それに燃料も排ガスも環境と健康にとってずっときれいだ。捨てられる運命の廃食用油からバイオディーゼル燃料を作れば、原料費がタダ同然になるだけでなく、環境にとってやっかいものの廃油をリサイクルすることができる。そしてエネルギーを自ら作る、この解放感、独立感、自信は手作り燃料ならではのもの。ここに手づくりバイオディーゼル燃料の作り方を公開しているので、じっくり読んで自分で作ってみよう!

植物油で車を動かす3つの方法

ディーゼルエンジンを動物性もしくは植物性の油脂で稼働するには、少なくとも次の3つの方法がある。この方法は未使用のバージンオイルでも、料理などに使った後の廃食用油でも同じ。

  1. 油をそのまま使う(SVO: straight vegetable oilと呼ばれる)

  2. 灯油や軽油と混ぜて使う(バイオディーゼル燃料と混ぜることも)

  3. 油をバイオディーゼル燃料に作り替えてから使う

見た目は1と2の方法が簡単そうだけれど、使い方が難しい。

1. 混ぜて使う

油を混ぜただけで「バイオディーゼル」になると思っている人が多いけれど、これは別物。植物油を灯油や軽油と混ぜて使うことは、まだ化石燃料を燃やしていることになる。もちろん軽油100%よりはきれいかもしれないけれど、まだ不十分と言う人が多い。まあ軽油に植物油を1リットルでも加えれば、その分石油の消費量を減らし、その分大気中に放出される二酸化炭素が減らされることにはなるけれど。

混ぜて使う場合は、灯油を最大30%まで植物油に混ぜる人が多い。中には植物油と灯油を半々に混ぜる人もいる。混ぜた燃料をそのまま給油して使う人もいるけれど、せめて予熱装置を付けるべきという人も。できれば植物油そのままで稼働するとき(下記参照)のように燃料系統を2系列設置するべきという意見もある。私たちも慎重派に賛成。植物油とバイオディーゼル燃料を半々くらいに混ぜて使うときも同じこと。灯油と混ぜる場合でもバイオディーゼル燃料と混ぜる場合でも、5気筒間接燃焼ディーゼルエンジンを搭載した古いメルセデスくらい丈夫で頑固な車なら問題ないけれど、最近の敏感なエンジンにはお勧めできない。

だから混ぜて使う場合にも加熱装置のついた2系列の燃料系統に車を改造した方が無難。そうすると植物油そのままで稼働するときと同じ設定になる。でもそこまで改造したら、わざわざ植物油を灯油と混ぜる必要もなくなる。バイオディーゼル燃料を植物油に混ぜて使うこともできるけれど、バイオディーゼル燃料を半分量混ぜて使うよりも、燃料系統を2系列設置して始動と停止のときだけバイオディーゼル燃料を使うようにした方が、バイオディーゼル燃料の消費はぐっと少なくてすむ(次の「植物油そのまま」参照)。せっかくバイオディーゼル燃料を作るのなら、車本体には手を加えないでバイオディーゼル燃料100%で使う方が魅力的だけど(下記参照)

化石燃料に油を混ぜて使うのは下手な妥協。ただ一つ、寒いときには混ぜて使う方法が有効なこともある。バイオディーゼル燃料にいくらかの灯油か軽油を混ぜると、燃料が曇り始める温度を下げることができる。植物油そのまま稼働のシステムも、寒いときはバイオディーゼル燃料を半分混ぜると同じ効果がある。

バイオ燃料メーリングリストへの投稿:

「僕の1998年製フォルクスワーゲン キャディー・バンに近所のスーパーから買ってきた菜種油3リットルを直で給油してみた。タンクには軽油が3~4リットル残っていたから、燃料系統の軽油を使いきった後には植物油と軽油が半々の燃料になるってこと。軽油だけで稼働するときと違った点といえは1)エンジン燃焼温度が10Cくらい低かったことと、2)排ガスが道ばたのハンバーグ屋の臭いがしたことぐらい。それ以外は問題なし! この辺りもやっと暖かくなってきたし、これから植物油の割合を増やしたりして様子を見てみるつもりさ。 ニックより」

ニックさんの投稿に対する経験者からの親切なアドバイスはこれ。

「植物油をただ混ぜて使っていると、君の車はまずコールドスタートが悪化するだろう。それからフィルターが詰まり始める。じきにインジェクターが詰まって、燃料の噴射パターンが乱れてくる。やがてリングがくっついたり、シリンダー壁にグリースが付いたり、潤滑油の消費量が増えたりとあちこちに問題が出て、しまいにエンジンが止まるだろう。軽油に2割以上の植物油を混ぜるのは一時的な「実験」以外にはお勧めしない。残念ながら植物油を軽油に混ぜてみるってことは何も新しい事じゃない。烽オ軽油に高割合の植物油を混ぜて}続的に問題なく使えるのなら、僕たちはとっくの昔に実行している。気を付けてね。エドワード・ベグズ、ネオテリック・バイオフーエル社、カナダ<info@biofuels.ca>

これの亜流に、植物油に溶剤を加え粘度を下げて使うという人もいる。3%くらいのホワイトスピリット(ミネラル・テレビン油、ストッダード溶剤、テレビン油代用品などとも呼ばれる物)を加えるとのこと。この方法は英国のテレビ番組で「スプーン1杯加えるだけ」と紹介されたとき話題になった。でも疑問視する声もたくさん。「せいぜい実験的なもの」とは経験豊かな植物油ドライバーたち。5気筒間接燃焼ディーゼルエンジンを搭載した古いメルセデスくらいタフな車でないと止めた方がよいとの意見にまとまった(それくらいタフな車なら溶剤を加える必要もない)。私たちも同感。他にも植物油にブタノールやエタノールなどの溶剤を混ぜる話もあるけれど、まだ実用にはほど遠い。

2. 植物油そのままで使う

植物油そのままでエンジンを稼働するためには、まず軽油かバイオディーゼル燃料でエンジンを始動し、暖まったところで植物油に切り替えて走り、それからエンジンを止める直前にまた軽油かバイオディーゼル燃料に切り替える。そうしないと冷たく粘っこい植物油はエンジンやインジェクターを詰まらせてしまう。つまり植物油そのままで使うためには、燃料系統と燃料タンクを並列して2セット設置するという大改造が必要。しかもディーゼルエンジンの燃料系統に空気が入ると困るから、密閉型の燃料切り替え装置が必要になる。植物油はねばっこいため、冷たいままエンジンに流すと大変なことになる。

車の大改造が必要だけれど、それでも植物油そのままで車を稼働させることの意義は大きい。始めと終わりだけバイオディーゼル燃料を使い、走行中は植物油を使うことは、クリーンかつ効率的で、経済的な選択肢だ。

植物油そのままで使うSVOシステムについてはこちら

3. バイオディーゼル燃料

バイオディーゼル燃料が優れているのは、どんなディーゼル機械にもそのまま使えること。エンジンや燃料系統の乗せ替えや改造も不要で、今ある機械にそのまま給油して稼働することができる。バイオディーゼル燃料は植物油そのままで使うより寒さにも強い(軽油ほど凝固点は低くないけれど)。それにバイオディーゼル燃料は世界各国で数百万マイルを路上走行した数々の実績と長期にわたる試験に裏付けされている(植物油をまだテスト実績が足りない)

バイオディーゼル燃料はきれいで安全な、そのまま使える代替燃料。植物油(SVO system)はまだ実験段階で今後の発展が期待されるもの。

一方、バイオディーゼル燃料は植物油をそのまま使うよりコスト高になることもある。どうやって入手した植物油(未使用・廃油)と比較するかにもよるけれど。それから植物油をそのまま使うのと違い、バイオディーゼル燃料は「作り替える」作業が必要だから、これが手間だと思うかもしれない。だけど世界中で急増している手づくりバイオディーゼラーたちは多少の手間を苦にしていない。彼らは月1回、もしくは週1回燃料を作り、それが習慣として定着している。もう何年もそうやって燃料を自給してきた人も多い。

どちらにしても、植物油を「そのまま」使う場合でも油を精製する過程は必要。特に多くの人がやっているようにタダ同然の廃食用油(WVO)を燃料として使うためには、廃油を濾過して、脱水して、pH調整して使うべき。未使用の植物油もpH調整したほうが無難だろう。

https://x.com/SoulRevolutio11/status/1729801781847179470?s=20


#アンネの法則の山下安音です。私のライフワークは、平和学研究とピースメディア。VISGOのプロデューサーに就任により、完全成果報酬型の教育コンテンツと電子出版に、専念することになりました。udmyとVISGOへ動画教育コンテンで、世界を変える。SDGs3,4の実現に向けて一歩一歩