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【NO.2】嚥下(えんげ)障害(1)

こんにちは!言語聴覚士の業務について説明します。
どのような患者さんいリハビリテーションを提供するのか?

本日のテーマは、「嚥下(えんげ)障害」です。

食事や飲み物を飲み込むことを「嚥下(えんげ)」といいます。
この飲み込む力が低下することで「嚥下障害」が出現します。

本日登場する専門用語の確認
嚥下(えんげ):飲み込みのこと
誤嚥(ごえん):食事・水分が誤って気管に入ること
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん):食事・水分が誤って気管に入ることで生じる肺炎
喉頭(喉頭):声帯を含む気管の上部
気管(気管):肺へと繋がる呼吸路
咀嚼(そしゃく):噛むこと
嚥下反射(えんげはんしゃ):飲み込む瞬間に喉仏が上がり、食物・水分が食道に送られる一連の動き
咽せ(むせ):食事や水分が誤って喉頭や気管に生じる咳払い

原因
脳血管疾患に伴い、嚥下に関連する筋力低下や麻痺が起こります。
また、年齢を重ねることで、足腰が衰えるように、嚥下機能も低下します。それにより、食事制限がかかり、最悪の場合、口から食事が食べれなくなります。

症状
分かりやすい症状として、食事や水分摂取中の、「咽せ」があります。
みなさんも、食事中に咳き込むような場面はないでしょうか?
口から入ったものは通常、食道に入ります。食道に入る手前に、肺へと繋がる喉頭・気管との分かれ道があります。このときに、誤って喉頭・気管の方に入ることで咽せが生じます。喉頭に入ることを「喉頭侵入」、気管に入ることを「誤嚥」といいます。
誤嚥により、発熱や痰増加等の症状が発生し、肺炎を発症する病気を
「誤嚥性肺炎」といいます。
しかし、咽せてもしっかり咳をして吐き出すことができれば大丈夫です。
一方、高齢者は吐き出す力が衰えているケースが多いため誤嚥に繋がります。

機能的な3つの問題
①咀嚼(そしゃく
「咀嚼」とは食べ物を噛むことです。関連する筋力低下や歯がない状態では噛む力が低下します。それにより、食物をしっかり噛みきれず、固形のまま嚥下すると窒息や誤嚥のリスクが生じます。

②舌の機能
通常、舌は自由自在に動かすことが可能です。しかし、脳血管疾患による舌の麻痺や年齢を重ねることで舌の筋力が低下します。それにより、食べ物を舌で奥の方に運ぶ動きが阻害されます。ゆえに、喉で食物が引っかかりやすくなり、スムーズな嚥下が困難となります。

③嚥下反射(えんげはんしゃ)
飲み込む瞬間に喉仏がクッと上がる一連の動きを「嚥下反射」といいます。この動作が起きないと飲み込むことができません。また、嚥下反射が起きたとしても、力が弱いと喉の途中でひっかかり、正常な嚥下が阻害されます。
そして症状として「咽せ」が生じます。

他にも認知機能・口腔内衛生状態等様々な要因が複雑に絡んでいるのが
嚥下障害です。

本日は簡単ですが嚥下についての概要をお伝えしました。
次回は嚥下障害の具体的なリハビリテーションや食事・水分の
関係についてお伝えする予定です。

最後までお読み頂きありがとうございました。感謝します。


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