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はっさくんのテーマ

暑い日が続きますが、みなさまお元気でしょうか?
東京の海沿いに高層ビルが出来たことで海風が入らずヒートアイランド現象が起こり関東圏は猛暑となったという話を聞いたことがあったので、仕事の合間に東京を少しだけ離れてみたりしましたが、日本どこも暑いですな。

僕の今のテーマは、
”生き物としての強さを保つためには改めて積極的に自然の中に身を置くべきだ”
という堂々と言う割に大して深くないテーマで日々を送っている2024年サマー。

でも、こうも暑いと命の危険を感じてしまうので、
”その危機を察知することも生き物として価値の高いものだ”
と自分に言い聞かせて空調の効いた部屋でこの文章を書いています。

テーマの話が出ましたので、はっさくんのテーマの話を。

8月1日ではっさくんが誕生して10周年だったようで、その周年に向けて曲を制作させて頂きました。

その前に八朔の話を。

瀬戸内は、柑橘類が豊富に採れます。
最強愛媛のみかんを筆頭に、ここ10年で超メジャー勢力になった瀬戸田のレモン、僕らの子供の頃は、もしかしたら一位に迫る勢力だったネーブルに新興勢力の清見(きよみ)にデコポンにせとかにはるみに。

その中に、因島が発祥と言われる八朔があったのです。
実は、因島発祥で安政柑というザボン種のでっかい柑橘もあります。
独特の食感と味で僕は好きです。
ですが、マニアックな品種なので群雄割拠の柑橘の戦いの中で推しを選ぶには少しパンチが足りなかったので我々因島人は八朔を推しに選びました。

そこから因島の八朔推しの施策を僕はほとんど把握していないのですが、いつぞやかに“はっさくロード”が田熊に出来たりしました。
道路脇の街路樹に八朔が植樹されたり、八朔の壁画があったり。
毎日、高校の登下校にその道を通っていました。
それはそれで、慎ましやかで素敵な施策でした。
でも、ツワモノ揃いの中じゃそれじゃ勝てんのです。

が、1991年に八朔推し活で起死回生、会心の一撃が生まれるんです。

それは、はっさくゼリーです。

その当時高校一年生ですが、正直な話、全然知らんかったんです。
初めてちゃんと把握したのがおそらくですが、そこから9年後、2000年、初めての全国ツアーでうちの親戚がサポートメンバーにはっさくゼリーを渡したかなんかでステージ上でそれを紹介した時じゃなかったかなと思うんですよ。(読まれた方で詳しくポルノの歴史をご存知であらばご教示ください。)→
D4-33-4ツアーの際、親戚から、因島はっさくゼリーが150個、はっさくボーイバッヂが200個差し入れされた、との情報を頂きました!

島を離れていたこともあって、沸々と評価を得ていたはっさくゼリーの存在を知らんかったのですが、初見、まず味が大人の味って感じで意外だったんです。
八朔の苦みを消さず、そのまま果肉を使うあたり、超センスいいじゃんって。
無理してあま〜く味付けしそうなものを八朔らしさを奪ってない風味。

そして、何よりラベルのイラストですよ。
No.1のセンスじゃないですか?名だたる食品にまつわるキャラクターの中で。
個人的にはそう思います。

・ペコちゃん
・Qoo
・ガリガリくん
・カールおじさん
・うまい棒     

こう見るとNo.1は流石に無理があるか。
いやかなりええ線いってると思うんです。
あのなんとも不気味なイラストを採用することを決めたその会議に立ち会いたかったわ。
スタンディングオベーションですよ。
誰ですか?あれを描いた人?本当に素晴らしい。
で、あれよあれよと全国区になりました。

そこから八朔は、柑橘の中での控えめな存在からメインストリームにのしあがったんですよ。

で、普通ならば、八朔の未来にはそれ以上の、もしくは同格の商品なんて生まれてこないはずなんですよ。
でも、それが出て来ました。
奇跡。

はっさく大福

大福界は、いちご大福の一人勝ちって思われてたんですが、そこに切り込んでしまったのがはっさく大福。
八朔のほのかな苦みと食感が、大福に包まれた時の新世界。

いやあ、すごい。

ポテンシャルが高いんす、八朔。
これから他にも生まれてくるでしょうよ、八朔を使った商品達が。

ふぅ、テンション上がりすぎた。元々何を書いてましたっけ?この回。

そう、はっさくんのテーマ。

因島に住む親戚の子から何気に
「ひと兄ちゃん、はっさくんでテーマ曲書いて欲しいって声があるんじゃけど?」
と言われ、そこからだんだんと具体的になって正式に制作に至った企画。

広島のゆるキャラ界では、かなりの位置にいるはっさくんと聞いていましたのでプレッシャーを感じるかなとか思いながら手をつけてみたのですが、
出る出るアイデアが。

まず僕らにお話が来た時点で、
だんご3兄弟や、おさかな天国みたいな世界観は求められていないと判断しました。
それならゆるキャラと一応ロックミュージシャンのアンバランスさをどう表現したらいいか?って考えを巡らせたところ、僕なりにイメージしたのが

『BiSH』さんでした。

可愛さの中にゆるいキャラ設定もある彼女達が必死の形相でステージングする姿はかなりインパクトあったのでそのイメージを拝借させてもらいパンキッシュなサウンドになったんです。

『ゆるかわ』✖️『パンク』

っていうイメージが出来上がってからはかなりのスピードで曲が出来上がりました。

現状のアレンジはtasukuくん(広島県民)がギターアレンジをして元の僕のデモとは全くクオリティが違うものなのですが、自分なりのギターサウンド、アレンジで迷いなくデモを構築したのは久しぶりだったような気がします。

tasukuくんにデモを渡したとき

「全く迷いが感じられなくて最高ですねww」
って言われちゃう始末。

はい! はい! はい! はっさっくん!

どういうことよ、これ?ww

そしてそこに新藤節の歌詞が乗り
因島高校の生徒達の歌声が加わっての出来上がり、僕自身が感無量ですよ。

きっと聴いてくれた方も同じことを思ったんじゃないかと思います。

上手い!因島高校の子達。

僕らの若い時より基本歌唱のクオリティが高い。
でも、上手さという点で言うと僕よりも当然ピッチやリズムは悪いのでしょう。

でも、そう言うことじゃない。

伝わるんです。

言うても30年近くバンドのボーカリストとして歌ってきた僕には、あの学生達の初期衝動を帯びた瑞々しい歌は絶対に歌えません。

上手いとか、評価されたいっていうことじゃ無い
“自分の何かをその歌に残してやろう“という気概。

思えば、かつて若かりし頃の僕もそうだったのかなあ、と。

今の自分を否定したいわけではないんです。

僕は、ここ何年かでやっと自分の歌を好きになりました。
満足できる作品、歌も残せるようになっていると思います。

でも、その上で、その歌に込める想い
いわゆる魂の色のようなものでしょうか。
その中身の色は濃いのか薄いのか、どうなんだい?って自分に問いかける良い刺激をもらいましたよ。
良いヒントをもらいましたよ、これからの僕の歌にね。

そう思いながらロマンスポルノのリハーサルにも突入し頑張っております。

そして、いつか因島の夏祭りやイベントなんかではっさくんのテーマで叫ぶオーディエンスと踊り狂う人たちとその中心ではしゃいでいるはっさくんというイカれた光景を見てみたいと思った今日この頃でございます。

是非まだはっさくんのテーマを聴いてない方は、ご拝聴あれ!

加筆修正しました。

そしてコメントにありました、確かに
リンク貼るべきでしたね!

https://in-no-shima.jp/hassakun-theme/









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