見出し画像

【リサーチ】リアルタイム派?後追い派? Z世代のテレビ視聴とSNS

若者のテレビ離れとはよくいわれますが、SNSのトレンドにはテレビ関連のキーワードが入ることも多いほか、流行りのドラマのロケ地巡りなども盛んにおこなわれており、テレビ離れの実態は定かではありません。そこで今回は、Z世代のテレビ視聴とSNSについてアンケート! Z世代はどのようにテレビを見て、楽しんでいるのでしょうか?

そもそもテレビを見ているのか?

Q1 テレビ番組をリアルタイムで見る頻度はどれくらいですか?(TVerなどでのリアルタイム配信を含む・単一回答)

どの年代でも「ほぼ毎日」は過半数にはならないものの、「ほぼ毎日」「週に4~5回」の合計は、ほとんどの年代で過半数に達していることが判明。また、年齢が若くなるにつれてテレビを見なくなる、という動きもありません。事実、「ほぼ毎日」「週に4~5回」の合計が最も高いのは男性15~19歳でした(55.9%)。Z世代(15~19歳、20~24歳)に関しては、男性よりも若干女性のほうがテレビを見ている割合が減りますが、それでも「ほぼ毎日」「週に4~5回」の合計と「全く見ない」「週に1回」の合計を比較してみると前者の割合が高くなっています。つまり、日常的にテレビを見ている人が多い、という結果になりました。

では、リアルタイムでテレビを見る理由を聞いてみましょう。

Q2 リアルタイムでテレビ番組を見る理由を教えてください。


全体の第1位は「興味のある内容の番組だから」となりましたが、よく見るとこちらはZ世代男女で傾向が分かれた模様。男性15~19歳、20~24歳の1位はダントツで「興味がある内容の番組があるから」になったのに対し、女性は「なんとなく」の回答も高くなっており女性15~19歳の1位にもなっています。「なんとなく」の回答は男性では少なめだったので、性差が現れているといえるでしょう。

また、「推しや好きなタレントが出ている番組だから」の項目も注目に値します。他の項目よりも回答率自体は少なかったものの、女性の中ではZ世代の回答率が多く、それ以降(25~29歳、30~34歳)と大きな差が出ています。Z世代の女性は、推しや好きなタレントの活躍をテレビでもチェックしていることがわかります。

後追い配信はどれくらい普及している?

最近はテレビ番組をリアルタイムで視聴するだけではなく、配信ポータルサイトでの配信も行われており、あとから見ることも可能になっています。これは長いテレビの歴史の中ではかつてないことで、近年開始したサービスですが、Z世代にはどれくらい普及しているのでしょうか?

Q3 配信ポータルサイト(TVerなど)であとから視聴することはありますか?(単一回答)

これは年代によって差が出たのではないでしょうか。全体では「あとから視聴はしない」は38.5%であり、あとから視聴している層のほうが多いことがわかります。女性では年代差が特に開いており、年齢が下がるにつれて「あとから視聴しない」の割合が少なくなっていることが判明。15歳~29歳女性の約4~5割があとから視聴する習慣があることがわかります。

また、「リアルタイムでも見て、あとから視聴もすることがある」は特にZ世代女性に多くみられる傾向。一概に「若者はテレビを見ない」わけではなく、自分に合った視聴方法でテレビ番組を楽しんでいるようです。

テレビを見ながらSNSを見る?見ない?

Q4 番組を見ながら(または見た直後)SNSでその番組について検索・閲覧をすることはありますか?(単一回答)

SNS(おもにX)のトレンドには、常にテレビ番組のタイトルや関連ネタが入っていることが多いため、それをチェックしながらテレビを見ている人も多いのでは、と予想していましたが 、男女年代問わず「検索・閲覧しないことのほうが多い」が最も多い結果となりました。ただし、女性Z世代に関しては「検索・閲覧することのほうが多い」とほぼ横ばい。また、年齢が下がるにつれて 「常に検索・閲覧しながら番組を見ている」の割合が高くなっていることから、テレビをSNSとセットで楽しむ傾向は Z世代を中心に広がっていることがわかります。

ではどんな番組がSNSで検索されているのでしょうか?

Q5 SNSで検索する際の番組のカテゴリとして多いものはどれですか?上位3つまでをお答えください。


男女年代問わず多かったのはバラエティ。それ以外は女性ではドラマや音楽、男性ではニュースやスポーツが高めという結果となりました。トップ3のバラエティ・ドラマ・音楽は、特にZ世代女性の得票が多いことがわかります。

最後に、SNSで検索や閲覧をするだけではなく、実際に投稿をしたことがあるかも聞いてみました。

Q6 番組を見ながら(または見た直後)SNSで自ら投稿をしたことがありますか?ある場合はその目的を教えてください。(複数回答)

多くの年代で1位は「投稿をしたことはない」。しかし、過半数に達しているのは実は男性15~19歳(56.5%)と男性30~34歳(51.3%)、女性30~34歳(69.7%)のみ。他の層は少なくとも投稿をしたことがあるということになり、検索や閲覧だけではなく投稿も盛んにおこなわれていることが判明しました。投稿の目的は「盛り上がりを共有したい」「みんなの感想や意見を知りたい」が多い結果に。特に男性20代からの回答が目立っています。

一方女性は項目ごとの年代差はあまり見られないですが、唯一「ハッシュタグ等をトレンド入りさせたい」が女性20~24歳において飛び抜けており、自分の推しや番組自体への応援意識が他世代よりも強い傾向にあるかもしれません。

リサーチ結果のポイント

Z世代のテレビ視聴とSNSについて、以下にポイントをまとめました。

①    テレビを「全く見ない」は少数派。あとから視聴することも多い
②    SNSで検索・閲覧するテレビ番組のジャンルは、バラエティ・ドラマ・音楽が多い
③    SNSでテレビ番組について投稿することも多い

TVerなどの配信ポータルサイトの登場によりあとから視聴できるようになったことで、リアルタイムで話題になった番組を放送後にチェックできるようになったなど、テレビ視聴の常識が変わりつつあります。

また、SNSで他人の意見なども可視化されるようになり、いまやテレビは一人で楽しむものではなく、みんなで感想や意見を共有しながら見るものになってきているとも考えられるのではないでしょうか? CMの出稿にも大きく影響してくるトピックとして、今後も注視が必要となりそうです。


電通プロモーションプラスでは、Z世代をターゲットとしたプロモーションの企画・実施やZ世代との共創のサポートをおこなっております。お気軽にお問い合わせください。
お問合せ先はこちら


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!