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おじさん・ザ・エッセイスト 第24回 〜"格差"を考える〜

"隣の芝は青い、あとたぶん徳川埋蔵金も埋まってる"




こんにちは。
おじさんです。



寒さが厳しくなってきました。
そろそろ冬用タイヤへの交換を考え始める時期ですね。

おじさんは所帯を持つ男として、冬前には自家用車のタイヤ交換をするという役割も担っています。
うちには車が2台あるので、当然ながらタイヤ交換も2回やる必要があります。
ただでさえ面倒なタイヤ交換を2回です。
億劫というよりほかありません。冬はキライです。

タイヤ交換というのは車屋に頼めば3000円ほどでやってもらえるのですが、2台となると当然倍の6000円掛かってしまいます。
子育て世帯にとって、この出費はあまりにも大きい。

しかし、2台とも大切な家族を乗せて走る車です。
高かろうが安かろうが、トルクレンチの本締めは赤の他人ではなく自分の手で行うべきなのでしょう。

家族の命と少ない稼ぎを守るため、おじさんは今年も仕事で疲れた体に鞭を打ってタイヤを交換します。
男はつらいよ。



…少し愚痴っぽくなってしまいました。

今日のテーマは「格差」です。



我々の生きる世界には、大なり小なり様々な格差が存在しています。

この格差というのは何か。
簡単に定義するとすれば、ある二つのものを同じ基準で比較したときの差のことでしょうか。
パッと思い浮かぶ言葉としては所得格差、男女格差、地域格差、情報格差など。
どれも耳にしたことのある言葉なんじゃないかなと思います。

格差には数値化されていて「見える格差」と、そうでない「見えない格差」の2種類が存在すると考えられます。
前者は収入やテストの点数など、数値で簡単に優劣がつけられるものを指します。これは分かりやすいですね。
一方、後者は容姿や人望、好感度、影響力といったような基本的には数値で表すことができないものを指します。
こちらは漠然としていて、基準が曖昧なので正確な優劣がつけ難いものです。

例えば同じ年、同じ地域、同じような境遇に生まれた2人の人間がいたとして、2人の間に存在するありとあらゆる格差によって、それぞれの人生は全く異なるものになるのです。
そんな中で、小さな格差が無数に積み重なり、時には自分の力では越えることができない大きな壁を生み出してしまうことがあります。
この現象は、しばしば「格差社会」という言葉を用いて表現されます。


現代社会においては、SNSの発達により格差が如実に表れるようになりました。
SNSで見知らぬ誰かの生活を垣間見て、それと自分とを無意識に比較してしまうことによって、一部の「見えない格差」が「見える格差」になってしまったのです。

全てのことをガチャの一言で片付けてしまう風潮も、SNS上の自分より遥かに優れた誰かと自分とを比較して、無力感や劣等感といったネガティブな気持ちを抱いてしまうことに起因していると言われています。
格差を見せつけられて、自力ではどうにもならないと絶望して塞ぎ込んでしまっているのです。

完璧でありたい、または完璧であることを人や社会から望まれていると思うことは、時として精神に過大なストレスを与えることもあります。
重圧に耐えかね、「生きづらい」と感じてしまうことは、若者の中では珍しいことではありません。
しかし、それは全く以て思い上がりです。

少なくともこの日本において、我々は全てでは無いにしろ多くを与えられて生きています。
身の回りにある豊かさに目を向ければ、自ずと自分がどれほど恵まれているのかに気付くことができるでしょう。

充足感や幸福の尺度は人それぞれ。確かにそれは否めません。
ですが、それは決して誰かと比べたりするものではないはずです。

結局は誰かの持っているものを羨んで、妬んで、不貞腐れているだけなのではないでしょうか。
やれ金がないだの、環境が悪いだの、容姿が悪いだの…
そんなくだらない愚痴をこぼしても、誰かが救いの手を差し伸べてくれるとは限りません。
配られたカードで勝負するしかないのです。

冒頭で述べた通り、どこにでも、何にでも、大きい/小さい、見える/見えないに関わらず格差というものは存在しています。
世の中が生きづらいのではなく、時代とともに格差の可視化が進んだことで、生きづらいと思う人の数が増えただけなのではないかと考えられます。

特にSNSには脚色や誇張が付き物です。
虚像を相手にムキになっても、文字通り虚しいだけです。


自然界では、弱い生き物には弱い生き物なりの、生きていくための様々な工夫が見られます。
非力な存在が生き残るためには、知恵を振り絞る必要があるのです。

自分は何と戦い、何に勝つべきなのか?
きちんと見定めて、強く生きていきたいですね。


それでは、今日はこのへんで。


author,  P
2023/11/23

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