人を傷つけて優位に立つために、頭の良さを消費する愚か者が知るべきこと

この記事の全体像

結論:だれかのためにならないなら、生きている意味はない


  • 生き物は消費して排泄する汚い存在だが、清く生きることもできる

  • 自己の範囲の境界線を広げていく

  • 全ての生き物にとって不都合な対象とならない

⇨生きていることに価値が生まれる



わかっている現実

自然選択説

遺伝子は身体の設計図です。遺伝子が存続し、保存されるように設計されています。3つの設計思想がみえてきます。

  • 欲望:存続に好都合な対象の摂取

  • 憎悪:存続に不都合な対象の排除

  • 偏見:存続主体の都合の優先

どんな遺伝子もこのように設計されているでしょう。
でなければ、地球上に生命は繁栄できません。

新陳代謝

遺伝子を運ぶ身体は、存続のために好都合な対象物を摂取します。消化、吸収し、消費したら、不都合な対象物を排泄します。

涙、汗、唾液、吐瀉物、便。出したものをもう一度中に入れようとは思いたくないのです。

すべての生命は、それぞれの生命にとって汚い存在である排泄物を作り出します。どんなに魅力的な異性であってもです。

限界効用逓減の法則

好都合な対象を摂取することにはインセンティブが設定されています。しかし、無限に摂取することが不可能であるために、またその対象だけで身体の存続が成立しないために、上限が設定されています。

無限に気持ちよくはなれないのです。

不確定性原理

すべての事象は確率によってのみ予測されます。空間が特定されると、時間が不確定になります。特定するということは観測するということです。観測行為そのものが、対象に影響を与えます。

不可知なセットは以下のようなものがあります。

  • 位置と運動量

  • エネルギーと時間

  • 角度と角運動量

確定した次の瞬間には変わっているのです。

言語の恣意性

"cute"や"pretty"は「かわいい」と訳せますが、その範囲は異なります。認識は時間や空間の連続したスケール上に境界線を作ります。違いが分かるというのは、同じスケール上の概念が境界線によって分かれることをあらわします。これは遺伝子の存続にとっての好悪を判定するために機能します。

細胞の一つ一つが自分であると認識するでしょうか?自分をひっくるめて東京都民や日本人等と表現することもあります。

あるいは先祖を含めて鈴木家や源氏という場合もあります。認識するスケール上にあらかじめ捏造しておいた境界線を意識して、そのたびごとに都合の良い表現を選びます。

導き出される理想

判定対象という自覚

すべての生命が好悪を判定しています。もし自分がその生命にとって不都合であれば、排除されるべき対象です。これは自己を否定されることであり、まぎれもなく苦しみを生み出します。

  • 欲望:存続に好都合な対象の摂取

  • 憎悪:存続に不都合な対象の排除

  • 偏見:存続主体の都合の優先

また、観測行為を介して他の生命にとって全くの無関係な存在とはなり得ないのです。

これにより自己は、常に自己以外の全ての生命にとって、好悪の判定対象となっているということを念頭に置いておくべきでしょう。

う◯こ製造機への幻滅

どんな生命も自身にとって不都合な排泄物を生産します。自他の境界線を引いて、自他を比較し、自己を優位に位置づける偏見をなくすためには、自己に対する幻滅を念頭に置いておくべきでしょう。

過度な期待の回避

自己にとっての好都合が確定した次の瞬間も好都合である保証はありません。また、好都合のインセンティブとしての快楽も無限に上昇することはありません。期待は作らないようにしておくべきでしょう。

自他の境界線の解除

自己都合を最優先事項とする遺伝子の仕組みは変えられませんが、認識対象自体は学習によって変えられます。自他の境界線を自身の肉体の外縁とせずに、眼の前の人や、ペット、いままさに食べられようとしている豚にまで拡張することが可能です。

両親の遺伝子の半分ずつで自身や兄弟が生まれています。あなたの遺伝子の何%かが見知らぬ他人にも含まれています。チンパンジーですら95%以上の遺伝子を人間と共有しています。

遺伝子以外をもって個人を規定するためには、魂という信仰対象を仮定しなければなりません。残念ながらそれは宗教学や神学を除いて科学的な思考とは言えないのです。つまり、今日の無神論者にとり、自我という幻想はなくすべきでしょう。

唯一の幸福へのアプローチ

幸福を無限に追求するアプローチでは、常に苦しみと表裏一体です。常に失われることが確定しているからです。その儚い夢を追い続けて、食べたい放題、喚き散らし放題の人間を想像してみるに見た目にも喋れる豚となんら変わらないでしょう。
しかし苦しみを完全になくすアプローチによってこそ絶対安寧の幸福が現れます

自我という遺伝子によって捏造された幻想を取り除く事によってのみそれが可能となるのです。それが誰にとっても都合の良い理想を掲げることにつながるのです。カリスマ性を遺憾なく発揮することになるのです。

取るべき手段

絶対善

遺伝子の3原則を転換することで、他の生命にとって不都合となる機会を減らす土壌を作り出します。自己都合だけを考える動物のような生き方から、人間にしかできない生き方に変わることです。

  • 欲望:存続に好都合な対象の摂取

  • 憎悪:存続に不都合な対象の排除

  • 偏見:存続主体の都合の優先

  • 慎む:存続に好都合な対象の節制

  • 赦す:存続に不都合な対象の許容

  • 学ぶ:存在主体の都合の相対化

これらは自己都合から全体都合に移行するための練習と言うこともできるでしょう。

相対善

他の生命にとって不都合となる機会を減らすことで、他の生命にとって好都合な存在となる確率が高まります。

  • 分け与える:他の生命の存続に好都合な対象の摂取に寄与

  • 取り除く:他の生命の存続に不都合な対象の排除に寄与

  • 見渡す:認知空間スケール上の全生命の都合の全体最適化

  • 見通す:認知時間スケール上の全生命の都合の全体最適化

関係性において自他の境界線をなくすアプローチによって、他己存在の価値が高まります。

善能力

相対善の行為はその再現性を無限に高めることができます。

  • 喜ばす:好都合の摂取に寄与する能力

  • 癒やす:不都合の排除に寄与する能力

  • 共感する:空間スケールの認識能力

  • 分析する:時間スケールの認識能力

具体例としては、

喜ばす:

  • スポーツ選手として感動を届ける

  • 友達の誕生日会を企画する

癒やす:

  • 医者として患者を治療する

  • 入院した友達のお見舞いに行く

共感する:

  • 同僚の昇進を一緒に喜ぶ

  • 慣れない新人に気を使って話しかける

分析する:

  • 仕事で売上予測を立てる

  • 震災時に冷静に対処する

周りを見渡して、周りと見比べて良い方向に導くのが共感能力です。
このままいったらどうなるか、冷静に観察して良い方向に導くのが分析能力です。

もちろんこれらの能力は逆の方向に働けば、存在価値が低くなります。

共時的な恥じ、通時的な恐れという感情は自制心として良い方向性に使うことができるのです。このあたりはまた今度解説したいと思います。

自他の境界線をなくすことは、全体の幸福を自己の幸福とすることに等しいのです。自他の境界線を保ったまま自己の幸福を追求することは、他の不都合として排除対象となることを避けられず、他己評価を落とすことに繋がります。結果的に自己の幸福の担保に寄与しないということを理解しましょう。

結論

このようにして、自他の境界線を無くしていく方向性で遺伝子の原則を活かしていくことで、相対的な関係性において価値を発揮できるということを概観しました。

そしてこれが担保された唯一無二の幸福であるということも理解できるはずです。

このアカウントでは、前向きになるためのフレームワークを紹介するコンテンツを作っていきますので、良かったらスキとフォローをしていただけたら嬉しいです。

まだまだ初心者なので、どうしたら記事がもっと良くなるのか等のアドバイスもお待ちしております。

一緒に世界をより良くしていきましょう!

この記事が参加している募集

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?