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【思考編-第8回】世界初、2シータースポーツ~セダン~SUV迄の編集設計化、統合プラットフォーム(FM)の発想と実現化の開発エッセンス・・・

フリートーク講座 “ 目的に応じた本質の捉え方と、その使い方-そのⅡ” です。今回は「世界初、2シータースポーツ~セダン~SUV迄の 編集設計化、統合プラットフォーム(FM)の発想と実現化の開発エッセンス」の話をします。

’90年代、オフロードから派生したSUVと 従来からあるセダン、そして2座席のスポーツカーは、車型や使用する目的そして駆動方式やデザイン等が全く違う為、エンジンルーム&フロア周りをまとめたプラットフォームやエンジン&パワートレインそしてサスペンション等は「それぞれ専用で別のモノ、違って当たり前」と考え作られていました。

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しかし当時は各社共に「RVブームへの対応や、FRからFF化への変革」に開発や投資の資源を集中しており、FR車はもう時代遅れという風潮も強くあり、この為…
《スポーツカー》 専用プラットフォームの為に多額の開発費が必要で、販売価格も上昇し、売り上げ台数が減少して利益の出ないスポーツカーは市場から存続の声はあっても各メーカー共に車種廃止が続いていた。

《SUV》 オフロード車からの派生として作られていたSUVはセダンなどに比較して「乗り心地や操安性の悪さや動力性能の不足」が「SUVだからしょうがない…」というお客さまのコンプレックスとなっていた。

《セダン》 モデルチェンジで外観と内装のデザインは変わっても、仕様や性能、走りなどの進化が乏しく「モデルチェンジのマンネリ化現象」が起こっていた。

このような中、世界に未だなかったスポーツカー~SUV迄、多くの車型が編集設計と生産の共用化が図れるFR車用のFM(フロントミッドシップ)プラットフォームの開発とその効果、それと併せ新5車型(フェアレディZ、FX35&45SUV、インフィニティG35、ステージア等)への採用提案を役員会にかけた。
・全ての車型で高性能と高機能な商品競争力を持つことができ、商品の優位性が向上。
・設計や生産設備の共用で、開発費や設備投資 そして市場でのサービス関係費や品質保証費等全て大幅な削減ができ、開発期間も大幅に短縮が図れる。原価も大幅に低減でき収益性が向上。
・共通プラットフォームを5車種で開発確認する為、信頼性も著しく向上し、品質も大幅に向上。

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しかし役員会の結果は……開発トップの役員から担当まで「そんな世界に例の無い事が上手くいくはずが無い! お前はまだレース時代の幻想を抱き続けているのか!お前は現在会社がRVやFF化に重点投資している意味が解らないのか!!」などと愚弄され、更に反対だけでなく開発行為すら潰され続けた日々でもあった。

しかしそんな中、ルノーとの資本提携で「カルロス・ゴーン氏と副社長のパトリック・ペラタ氏」が来てすぐ手造りの先行試作車に乗り、即「これこそが次世代の商品の柱」と言い、FM編集設計化 統合プラットフォームの開発と採用5車種を決定してくれました。

「どの様な発想と目的設定の仕方、そして本質をどのように捉えたか」等をフリートーク形式の講座で話します。

余談ですが…私はV35スカイラインの記者発表会で「競合他社や欧州ブランドメーカーも近い将来、全てこのプラットフォーム構想に追従し採用してくる!」と言い切りました。現に今そうなっています。 事前に行われた販売会社等関係者向け内覧会で私は止まらない涙と一緒にプレゼンをしました。

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