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【雑誌ベストカー提携企画】本当の自動車技術講座…紙面では伝えきれない 正しい知識< ヘッドランプの種類と特性について >

雑誌ベストカーとの "Relation 企画" による配信「限られたページ数の紙面では伝えきれななかった、正しい知識や情報」を加えて伝えます。 
 ベストカー編集委員 梅木さんの協力も頂き、「取材の現場を直接 "メカ解説・セミナー"」にして、より解りやすく 正しい技術の解説を伝えます !!
巷に流れている、発信元や信頼が曖昧なネットやSNSなどからの情報による、「知っているつもり…お気に入りの思い込み」ではなく、信頼の知識で正しく理解して「ベネフィットは上手く使い、短所がカバーできる」使い熟せる賢さが、様々な実践の場で「閃きや、発想の転換」などの力に変わって期待以上の結果を生み出します。 結果は、ごまかしや嘘は認めません !!
※ 本配信は "水野和敏が斬る!!…紙面では書ききれなかった確かな検証" と交互の配信です》

ヘッドランプの話と言っても…皆さんはピンと来ないと思います。
販売店に行って試乗するにしても、通常は昼間の試乗や車両の確認で、ヘッドランプ照射性能は実際には確認できずに買っている人が殆どと思われます。その結果、ヘッドランプの照射性能の違いは良く解らないので「ランプの専門メーカーが開発しているから、恐らくどれも同じはず…」と思い込んでいるのかもしれません。
 確かに、20年以上前まではそうでした。 昨今の様に色々な種類や形状のヘッドランプはありませんでしたし、使用できる光源(電球)も殆どが法律で規定されていましたから。

 しかし、夜間のドライブに於いては、ヘッドランプの、その先が視える 明るさや照射範囲の違いによって「運転のスムーズさや確実性、運転操作系(ペダルやハンドル)の操作回数と燃費、安全の視認性や眼精の疲労、更には脳の疲労や思考力」までもが違ってきます。 
 皆さんも夜間、部屋の照明環境によって「精神的な違いや、物理的な疲労度、そして視認性」等が変わるのは解っていると思いますが、走行中のクルマではその差(影響)はもっと大きいのです。 
 私は以前、グループC メーカー耐久選手権レースに参戦していましたが、夜間走行する ル・マン24hrや、デイトナ24hrレースでやった実験結果の例では「他車と同じ性能のヘッドランプと、600m以上先でも新聞が読めて、コーナーも明るく広範囲に照射できる新開発のヘッドランプでは、平均ラップタイムは  2.5秒/LAPも速くなり、同時に燃費も0.3km/L向上しました(これは、100馬力以上の違いに相当)。 実は皆さんが意識している以上にヘッドランプの照射性能は大切な性能要件なのです。

そして、2000年代に入ると、光源も従来からあるハロゲン電球だけでなく、新たに「HID(キセノン)や、LED」など色々な方式の光源が実用化され、更に、ランプ本体も「反射鏡とレンズの屈折を組み合わせて配光コントロールをしている従来方式」に加え、新たに「主にレンズで配光を制御する、プロジェクター方式」や、ここ最近では「プロジェクターを複数並べて照射できる範囲を広げた、多眼プロジェクター方式」や、道路のカーブに合わせて「照射範囲を稼働させる、アダプティブプロジェクター方式」等も出現してランプの照射性能は向上しています。 そして、Mercedes等では究極のヘッドランプとも言える「130万画素のプロジェクションモジュール或いは、80素子LEDのプロジェクション投影」を使って、電光掲示板のように 画面で発光させ、対向車の走行状況に合わせて「必要な部分だけを減光させる、プロジェクション投影方式」のヘッドランプが使われています。
 これは今までの「点(電球)で発光させた光源を、反射と屈折で配光のコントロールをするランプ」から、「面(光源エンジン)で発光する光源の、減光が必要な部分をデジタルコントロールして消灯するランプ」に変わった技術の変革です。 このようなランプになると、田舎道や山道での単独走行や、雨の日の人や自転車の視認性など…その効果はすぐ解ります。 
 更には、レーザービームヘッドランプも実用化されようとしています。
これは夜間の照射用としてだけでなく、照射の中に文字や記号なども映し込めるので、法律の改定が行われれば、例えば…ナビと連動した進行方向の➪表示などもできる可能性があります。

このようにヘッドランプの進化は続き、しかし一方で廉価版の古い仕様のランプも残る…。この様な中で、これからユーザーに求められる大切な事は、これらの新技術を「どのように、価格と照射効果のバランスを見抜き、賢く使い熟なすか」です。

今回は、過去から現在までの様々なヘッドランプの技術や商品力の特徴を紹介すると共に、ヘッドランプの照射性能の見抜き方などについてのセミナーです。

ここから先「レギュラープランと、プレミアムプラン」メンバーの方は、本編の動画で詳しいセミナーを観て、正しい知識を身につけて下さい。そして快適なドライブをお楽しみ下さい。

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101字

・世界唯一の監督兼チーフエンジニアとして参戦の"Gr-Cメーカー選手権レース"では、Daytona2…

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