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【クルマ編-第41回】MAZDA CX-60 XD-HYBRID Premium Sports <レギュラー>

マツダが高額ブランド商品戦略を仕掛け、その第一弾として登場したCX-60。 マツダにはかつて、V6 3.0Lエンジンを搭載したFR駆動の高級4ドアセダン&ハードトップの "ルーチェ"があったが、1995年に販売を終了している。
今回 新たに、時流に乗せて「SUVの車型と、省エネとラグジュアリー走行の両立を狙った3.3Lディーゼルターボ エンジンを搭載した、FRベースのAWD」というスペックを持たせ、高額ブランド商品群のトップバッターとして登場させた。

自動車メーカー各社は今、「EV化や新燃料対応エンジン、そして運転支援装備」などに対処するため、かつてなかったほどの 開発や製造設備への資金投入が必要となっており、収益の向上は必須要件となっている。
このような中で、収益向上を図ると同時にブランドの高額化シフトは、中堅自動車メーカーのマツダにとって大事な生き残りをかけた企業戦略。
 EV化が叫ばれ、殆どの自動車メーカーがEV開発や新燃料対応開発に集中する中、敢えて「FRベースのディーゼルターボ エンジン搭載、高額ブランド」を新たに展開して収益を稼ぎ、その資金を基にして「次世代の脱炭素対応への開発を進める」マツダの企業戦略が提示された。
 今回発売された、CX-60は単なる販売バリエーションの中の車種追加ではなく、マツダの将来への生き残りをかける大事なモデルとなっている。

今までの「マツダらしさのユニーク感」ではなく、原点に戻って
「高級感と実用性、そしてFRの走りとエレガント」等を訴求している

このような背景を考えながら、実際に CX-60を観てみると、ややもするとトヨタを始め「大手自動車メーカーとの差別感(マツダらしさ)を中心に商品開発をしてきた、今までのラインナップの位置づけ」とは一線を画して、新たに原点に戻り「高級SUVとしての外観の見栄えと、生活実用車としての利便性、そしてラグジュアリー感を演出したインテリア」など、" 高額SUVとしての絶対値" を訴求してきた事がヒシヒシと伝わるモデルになっている。
そして全体としては、それが実現しつつあると思われる…が、しかし サスペンション関係は「思い込んで描いた設計の想定と、実際に起こっている現象」に乖離を感じる処もあった。設計構想を固める以前の「本質や基本要素部分の基礎的(当たり前部分)な事実の把握」の不足を一部感じた。但しこれは短期間で対応可能で、このクルマのポテンシャルは今後更に向上すると思われる。

今やクルマは、単にモノの比較をして「良い とか 悪い」とか言う商品ではありません。クルマが生み出される背景までを知って、もっとクルマの世界を愉しみましょう。
もはや、国産とか外車という壁で分けてクルマをみる時代ではありません…!
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